( 318098 ) 2025/08/22 04:46:43 0 00 大阪・関西万博のパビリオンに設置された「みんなのトイレ」。障がいの有無や性別を問わず、自由に選んで自然に使えるトイレを目指して作られた=4月9日、大阪市此花区(AFP時事)
国土交通省は2026年度、女性用トイレの行列改善に向け、駅や商業施設での先進的な取り組みを収集する方針を固めた。
空き状況を確認できるデジタルサイネージ(電子看板)の設置などを想定。事例集としてまとめ、幅広く導入を呼び掛ける考えだ。同年度予算概算要求に関係経費を計上する方向で検討している。
女性トイレは、男性トイレに比べ便器の数が少なかったり、個室滞在時間が長かったりするため、行列ができやすい。政府は今年7月、改善に向けた関係省庁会議を初めて開催。国交省は対策として(1)好事例の収集(2)設置数基準の見直し(3)仮設トイレ設置者への緊急呼び掛け―を提案した。
具体的な好事例としては、商業ビルで各階の空き状況を一覧できる機能や、イベント会場で参加者の男女比に合わせてトイレの壁を動かせる仕組みなどを想定。国交省は駅やサービスエリア、経済産業省はデパートなど、各省庁がそれぞれの所管業界に対し情報提供を求め、国交省がまとめる予定だ。
また、国交省は26年度中にトイレ設置数の統一基準も策定する方針だ。設置数の基準は現在、厚生労働省が設けたものや、学会が提唱するものなどがある。国交省は関係者を集めて今年9月にも会議を立ち上げる。基準に強制力は持たせず、建物を新築する際の参考にしてもらう考えだ。
女性トイレを巡っては、各省庁は7月、花火大会などのイベント主催者らに対し、「仮設トイレは男女で混雑の差が生じないよう工夫してほしい」「常設男性用トイレの女性用への一時転用など柔軟な対応をしてほしい」といった協力依頼を出した。国交省は現在、主催者らに実際の対応をヒアリングしている。
|
![]() |