( 318188 ) 2025/08/22 06:25:23 0 00 (ブルームバーグ): ロシアは米国企業が所有するウクライナ西部の民生品工場を攻撃し、大規模な火災が発生した。これにより少なくとも19人が負傷した。
現地時間21日午前4時40分ごろ、ロシアの巡航ミサイル2発がムカチェボ市内にある米企業フレックスの工場を直撃したと、当局が発表した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は21日、「米国企業の投資で支援されている通常の民間事業で、コーヒーメーカーなどの日用品が生産されていた」とソーシャルメディアで説明した。
ロシアは今月15日にアラスカで行ったプーチン大統領とトランプ米大統領の会談を前に3週間にわたって中断していたウクライナ深部への大規模攻撃を再開した。停戦に応じなければロシアに対する締め付けを強化すると述べていたトランプ氏だったが、会談後は姿勢を軟化させた。
欧州首脳とゼレンスキー氏は18日にワシントンを訪問。欧州諸国と米国はウクライナに対する安全保障の確約を議論する一方、トランプ氏はゼレンスキー氏とプーチン氏の首脳会議を月内に実現させるよう働き掛けている。
ゼレンスキー氏は「まるで何事も変わっていないかのように、この戦争を止めようとする世界的な努力など何もないかのように、ロシアはこの攻撃を実行した」と非難。ムカチェボへの攻撃は、ロシアに「中身のある交渉」を強いるには圧力の強化が必要だという証明だと語った。
ウクライナのスビリデンコ首相は同日フェイスブックに、1年前に同工場を訪問した際には施設の技術力に感銘を受けたと投稿し、ウクライナ製の家電が世界中で目にするようになるかもしれないと記した。
「空襲警報に対する詳細な措置が準備されていたおかげで、当時勤務中だった600人の作業員全員が避難所に間に合った。これが命を救い、犠牲者は1人も出なかった」と明らかにした。
フレックスは米国市場に上場する世界有数の電子機器製造受託サービス(EMS)企業で、30カ国で工場を展開。ムカチェボ工場は2012年に開設された。現地当局によると、工場では数千人が雇用されている。
原題:Russian Missiles Strike US Electronics Plant in West Ukraine (1)(原題)
(c)2025 Bloomberg L.P.
Daryna Krasnolutska
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