( 318851 )  2025/08/25 04:02:59  
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西脇亨輔弁護士は、YouTubeチャンネルを通じて兵庫県の斎藤元彦知事に関する問題を毎日取り上げている。

彼がこのテーマに注力するようになったのは、知事選に関連する公選法論争が発端であり、斎藤氏の不誠実な対応に疑念を抱くようになったためだ。

西脇氏は定例会見やSNSを通じて情報収集し、法的観点から斎藤知事の行動を監視している。

彼は独立した弁護士として社会正義の実現を目指し、今後も問題提起を続ける意向を示している。

西脇氏は、感情的ではなく法律に基づいた批判を心がけており、個人攻撃を受けても活動を続ける覚悟を持っている。

(要約)

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ひたすら斎藤元彦兵庫県知事を取り上げ続ける西脇氏(「西脇亨輔チャンネル」より) 

 

 元テレビ朝日法務部長の西脇亨輔弁護士が配信しているYouTubeチャンネルは異色だ。来る日も来る日も、斎藤元彦兵庫県知事だけを取り上げ続けているのである。なぜそこまで斎藤氏にこだわるのか、話を聞いた。 

 

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 上記は8月17日から19日まで「西脇亨輔チャンネル」でライブ配信された動画のタイトルである。遡っても次々と出てくる「斎藤」「兵庫」「立花氏」の文字…。 

 

「テレ朝を退職したのは一昨年の11月で、YouTubeチャンネルを立ち上げたのは昨年4月末です。当初は、新聞6紙読み比べというコンテンツでやっていたのですが、今年の初めくらいから兵庫県一色のチャンネルになってしまいました」(西脇氏、以下同) 

 

 斎藤県政に深入りすることになったきっかけは今年の三が日に「新春特別企画」として配信した、NHK党から出馬経験のある福永活也弁護士との「公選法論争」だった。 

 

「もともと福永氏が元東京地検特捜部の郷原信郎弁護士と論争しているところに、私が割って入ったのです。郷原弁護士は、兵庫県知事選で斎藤知事陣営が県内のPR会社に報酬を支払ったことが公選法違反にあたるとして、昨年12月、斎藤知事らを刑事告発したのですが、これを福永氏は『憶測によるコタツ告発』と猛批判。そこで私が告発の正当性を説明する配信をしたら、福永氏から『ゴーハラ西脇弁護士、ほんとやばいな 法学部生レベルの判例考察すらできていない』と批判され、応酬が止まらなくなり…」 

 

 こうして兵庫県の諸問題を調べていくうちに、斎藤氏の振る舞いが看過できなくなってきたという。 

 

「斎藤氏が自分に対する元県民局長の告発を『噓八百』と決めつけ懲戒処分にした公益通報者保護法の問題も、その後亡くなった元県民局長の私的情報がSNSで今も拡散されていることも、その私的情報を側近が漏えいしたことに知事の指示があったのかという疑惑も、すべてが未解決です。にもかかわらず、斎藤氏は第三者委員会に問題を指摘されても誤りは認めず『真摯に受け止めます』と繰り返すだけ。このまま既成事実化を許すと社会の底が抜けてしまう。静岡県伊東市の田久保眞紀市長の『自分の非を認めず居座る姿』も斎藤知事をモデルにしているように思えます」 

 

 

 ネタ探しに使うのは、知事の定例会見や斎藤氏や兵庫県議、斎藤氏との「二馬力」選挙を宣言した立花孝志氏などのSNSやYouTube、兵庫県ホームページでの公式発表などだ。これらオープンソースの情報を定点観測し、気づいた問題点をチャンネルで取り上げる。 

 

「知事会見だけ見ていても、斎藤氏の不誠実さが際立ちます。兵庫県ではもう1年以上、斎藤知事問題をめぐり誹謗中傷や私的情報の拡散という異様な事態が続いているのですが、記者がこれらを止める具体的なメッセージを出すよう求めても、斎藤氏は『SNSでの誹謗中傷は良くない』といった一般論しか言わない。立花孝志氏が元県民局長の私的情報を公開していると記者に指摘されても、『どういった発信をされているか承知していません』と見ざる聞かざるでやり過ごし続け、時間だけが過ぎている」 

 

 毎朝4時に起床。3時間半かけて取り上げるネタを選定し、喋る内容を手製のフリップにまとめ、カメラをセットする。配信は7時半から約30分間。終わると束の間の仮眠を取って本業の時間だ。弁護士業やテレビコメンテーターの仕事を夕方までこなし、翌日に備えて午後8時半には就寝する。気づけば235日間、休みなしで斎藤県政の問題を取り上げ続けてきた。 

 

 なぜ毎日欠かさずやる必要があるのか。 

 

「始めた当初は土日休みでしたが、一度週末に配信してみたら普段より多くの方に見ていただき、いつしか休むのが怖くなっていて…」 

 

 少しずつ再生数が増え手応えを感じている一方で、自らが「分断の狭間」にハマってしまったのではないかという不安に時折襲われるという。 

 

「以前は社会に最低限のコンセンサスがあったように思いますが、SNSが普及して以降、分断は深まるばかりで、意見が対立した相手側の声に耳を傾けることが難しくなっています。斎藤知事支持派とされる人たちに私の声が届いて何かを気付いてもらえているのか。『逆に分断を拡げているのかも』といった不安は尽きません」 

 

 

 だが、誰かがやらなければならないという「使命感」に奮い立つ。 

 

「もともと私はアナウンサーとしてテレ朝に入局し、12年あまり活動したのち、法務部に異動して10年間以上裏方として働いていました。安定したサラリーマン生活を捨てて独立したのは、表現者に戻って人生を終わりたいという思いがあったからです。斎藤氏の追及を始めてから自分が今ここにいる意味について考えています。新聞やテレビも斎藤氏の問題点を折に触れて報じますが、次から次へと新しいニュースを追わなければならないので掘り下げきれない。一方、私は小さいカメラ1台でひとり配信しているので日々の斎藤知事の動静も逐一発信できる」 

 

 アンチからの攻撃も受けて感情的になることもあるが、常に大事にしているのが自分の原点である「法律家」という立場だ。 

 

「感情的な言葉ではなく、ファクトや法律に基づいて批判するよう心がけています。公選法や地方自治法の分厚い本も買い揃えました。いつまで続けるのか自分にもわかりませんが、少なくとも斎藤知事が公益通報者対応の誤りなどの指摘を受け入れない限りは続けます。私は家族もいない独り者。個人攻撃されても止めるつもりはありません。弁護士は基本的人権を擁護し、社会正義を実現することが使命です。その本分に則り、これからも斎藤県政をチェックし続けるつもりです」 

 

関連記事【三浦瑠麗氏に勝訴した53歳「テレ朝サラリーマン弁護士」が退職して「弁護士事務所」を開業したワケ「正義を貫いて人生を終えたい」】では、西脇氏の華麗なる経歴や独立するまでの詳しい経緯を伝えている。 

 

デイリー新潮編集部 

 

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