( 319326 )  2025/08/27 03:08:20  
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自民党は7月の参院選で大敗後、石破氏に対する批判が高まっていますが、最近の世論調査では内閣支持率が急上昇しています。

この理由として、トランプ関税合意や日韓首脳会談などのプラスなニュースが影響していると分析されています。

また、石破氏の独自のアプローチが評価され、支持率が上がったことも要因です。

しかし、党内では石破氏排除の動きも続いており、世論調査でも辞任についての意見が分かれています。

特に自民党支持層では、石破氏が辞任すべきだという意見が減少し、彼への支持が顕在化しています。

次期総裁候補については、高市氏が支持層の中で注目されていますが、石破氏への消極的な支持も残っています。

 

 

(要約)

( 319328 )  2025/08/27 03:08:20  
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日テレNEWS NNN 

 

7月の参院選で大敗した自民党。党内では“石破おろし”の動きがありますが、最新の世論調査では内閣支持率が急上昇しました。トランプ関税の合意から日韓首脳会談まで、マイナスとならない露出が続いたことに加え、裏金への批判も追い風になったようです。 

 

そこで今回の 

 

、「石破内閣の支持率 なぜ急上昇?」をテーマに解説します。 

 

日テレNEWS NNN 

 

矢岡亮一郎・日本テレビ解説委員 

「7月の参院選の後、自民党内には石破おろしの動きもありますが、最新の世論調査(※)は相反する結果となりました」 

 

「石破内閣の支持率を示したグラフがあります。参院選直後の調査では『支持しない』が67%と高く、『支持する』が22%でした。最新の結果では『支持しない』が50%と17ポイントも下がりました。『支持する』は39%で、前回に比べて17ポイント上がりました」 

 

「同じ内閣での17ポイント上昇は、調査方法は異なりますが、2002年に当時の小泉首相が北朝鮮を訪問した直後の上昇幅に次ぐものです」 

 

斎藤佑樹キャスター 

「石破総理には逆風が強いのかなと思っていたんですが、上がってきましたね」 

 

鈴江奈々アナウンサー 

「この17ポイントの上がり方というのは結構驚きですよね」 

 

矢岡解説委員 

「正直私も、この数字を最初に見たときにかなり驚きました。目を疑いました」 

 

日テレNEWS NNN 

 

矢岡解説委員 

「なぜこんなに増えたのか。自民党の元幹部職員で世論の動向にも詳しい久米晃さんは『石破内閣にとって最近いい露出が多かった』と言います」 

 

「7月の世論調査は、参院選直後の21日と22日に行われました。この翌日、日本にビッグニュースが入ってきました。トランプ関税の合意ですね」 

 

「当初の25%から15%に引き下げとなりました。そして8月5日にはコメの増産をする方針を打ち出しました。今回の調査でもこのコメの増産には、実に86%の人が支持をしています」 

 

「その後8月6日、そして9日の広島と長崎での挨拶は、被爆者の短歌を引用するなどして評価をする声も聞かれました。そして終戦の日も『反省』という言葉を13年ぶりに使い、石破カラーを打ち出しました」 

 

森圭介アナウンサー 

「こう見ると(不支持率が)17ポイント下がった理由が何となく理解もできますし、SNS上でもかなり話題になってましたもんね」 

 

矢岡解説委員 

「お盆の間に株価が史上最高値を更新したので、これも要因として挙げられますよね。下旬はアフリカ開発会議(TICAD)共同議長を石破首相が務め、34カ国のトップと会談を重ねました」 

 

「そして極めつきが23日の日韓首脳会談。17年ぶりの日韓首脳の共同文書が成果となりました。笑顔でいい雰囲気で会談をしました。李在明(イ・ジェミョン)大統領は対日強硬派とみられていましたが、外交関係が前に進みました」 

 

「今回の世論調査は24日までやっています。こういった成果とも見える(一連の)ことが世論調査に反映された、急上昇につながったという見方もできると思います」 

 

「石破首相周辺は、この1か月の出来事を『マイナスのポイントがなかった』『石破首相らしさが出せた』と振り返っています」 

 

 

日テレNEWS NNN 

 

鈴江アナウンサー 

「一方で、自民党内では石破おろしの動きが続いています。この動きというのは、マイナスにはつながらなかったということですか?」 

 

矢岡解説委員 

「マイナスと思いきや、石破総理にとってはプラスに働いたという指摘もあります。7月29日には裏金で処分された旧安倍派幹部で前自民党参院幹事長の世耕氏(現在は離党)がテレビ番組に出演し、石破批判を公然と語りました」 

 

「これは永田町でも『大きなターニングポイントになった』と言う人も多いんですけれども、『裏金議員が何を言ってるんだ』という批判が起こりました。石破首相にとっては、逆に追い風になったという出来事もありました」 

 

「こうした旧安倍派の動きが、石破首相の続投への意思をより固くした、というふうにも言われています」 

 

日テレNEWS NNN 

 

森アナウンサー 

「確かに石破おろしの動きが始まったときに、インターネット上では『やめる必要ないんじゃないか』という声がすでに上がっていましたしね。ただ、石破首相の進退について今回の調査ではどういう結果が出ているんですか?」 

 

矢岡解説委員 

「『辞任すべきと思わない』という声が50%で、『辞任すべき』(42%)を上回り、前回から逆転をしました。これを自民党支持層に限って見ると、『辞任すべきと思わない』が74%にも上りました(『辞任すべきと思う』は20%)」 

 

「参院選に大敗しましたが、敗北は石破首相の責任が大きいと思いますか?と問うたのに対して『大きいと思う』と答えた人は50%、『思わない』が44%でした。自民党支持層に限ると逆転して『思う』が39%まで下がるんですね(『思わない』は55%)」 

 

瀧口麻衣アナウンサー 

「石破首相の責任ではないとする声の方が多いということなんですね。となると、誰の責任だと思われているんでしょうか?」 

 

矢岡解説委員 

「自民党の支持層では、(参院選の結果は)『政治とカネの問題を抱えた議員の責任は大きいと思う』と答えた方が79%にも上りました」 

 

 

日テレNEWS NNN 

 

矢岡解説委員 

「去年の衆院選で落選し、今は地元に張り付いて支持者の声を聞いている元議員に聞きました。『石破首相1人のせいにして済ませようという考えに、自民党の支持者はへきえきしている』と話していました」 

 

日テレNEWS NNN 

 

鈴江アナウンサー 

「自民党自身がどう変われるか、みんな見ているということですよね」 

 

矢岡解説委員 

「こうした中で総裁選前倒しの議論もありますが、今回の調査では全体では賛成が52%、反対は35%でした。これを自民党支持層に限ると、賛成が38%、反対が50%で反対が上回ったんですね」 

 

日テレNEWS NNN 

 

矢岡解説委員 

「今回の調査では、次の自民党総裁にふさわしい人も聞いています。1位は高市氏、2位が小泉大臣、そして3位が石破首相です。これも自民党支持層に限ると、1位が小泉大臣、2位が石破首相、そして高市氏は3位に落ちるんですね」 

 

斎藤キャスター 

「自民党支持層では高市氏が3位に来るというのは、どういうことなんですか?」 

 

矢岡解説委員 

「有権者の投票行動に詳しい政治学者である、慶応義塾大学の谷口尚子教授に聞きました」 

 

「谷口教授は『自民党支持層の多くを占める穏健保守層(極端な右寄りではなく真ん中の方)は、石破首相が辞任すると、高市氏などより右派的なリーダーが自民党総裁、そして総理大臣になる可能性が高まるので、これを警戒している』と分析をしています」 

 

「今回の結果は依然、石破首相への不支持が多く、消極的支持とも言えます。石破首相にはまず、政治を前に進める道筋を示すことが求められます」 

 

※NNN・読売新聞世論調査 

8月22~24日、全国有権者に電話調査=固定電話406人(回答率55%)、携帯電話585人(回答率33%)の合計991人が回答 

 

(2025年8月25日午後4時半ごろ放送 news every.「 

 

」より) 

 

【みんなのギモン】 

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