( 320613 )  2025/08/31 07:26:43  
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4回1死二塁で右中間へ適時二塁打を放つ広陵・曽根(撮影・河合 洋介) 

 

 ◇高校野球秋季広島大会地区予選2回戦 広陵23―0油木(2025年8月30日 広陵G) 

 

広陵が油木との2回戦を23―0の5回コールドで制して初戦を突破した。 

 

 今夏甲子園大会を出場辞退した広陵は、新チーム結成後初の公式戦。報道陣が20社以上集まる中、初回に2ランを含む3安打8得点で先制に成功すると、2回に4安打9得点など攻撃の手を止めずに計23得点の猛攻を見せた。 

 

 曽根主将は「まずは勝ててよかったという気持ちが一番」と静かに振り返った。 

 

  チームをめぐる状況が厳しい中、「自分からやらせてくださいと言いました」と主将に立候補したという。 

 

 「今日はとにかく目の前の試合を勝ち切る。全員が勝ちに意識を持って、練習から試合を想定した練習をしてきた」とし、「特別、緊張というのはなかったのですが、良い緊張感を持って試合に臨めたと思います」と語った。 

 

 同校は甲子園出場決定後にSNS上で部内暴力が告発され、その反響の大きさから甲子園大会の2回戦直前に出場を辞退。さらに、選抜大会2度の優勝に導いた中井哲之監督が退任し、34歳の松本健吾新監督の下で臨んだ公式戦だった。 

 

 同校で起きた部内暴力は、警察や第三者委員会で調査中の段階ながら、来春選抜出場の重要な選考資料となる秋季大会に臨むために中井前監督の退任を決断。中井氏の息子である惇一部長も退任し、同校男子バスケットボール部顧問だった滝口貴夫氏を部長に据えるなど指導体制の見直しを図った上で新チームを始動させた。 

 

 また、1、2年生の全部員にアンケートを実施して暴力やいじめがないことを確認し、広島県高野連から秋季大会の出場が認められた。 

 

 

 
 

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