( 320813 )  2025/09/01 05:49:57  
00

来場者でにぎわう万博会場=31日午前、大阪市此花区(泰道光司撮影) 

 

大阪・関西万博で想定されていた会期中の累計一般来場者数2820万人について、達成が事実上困難になったことが31日、分かった。現在までの来場者は1600万人を超えているが、運営主体の日本国際博覧会協会が1日の最大来場者数と想定する22万7千人が閉幕の10月13日まで続いたとしても、最終的な想定数には届かないことになった。ただ、運営収支の黒字化ラインとする2200万人はクリアできそうな情勢だ。 

 

万博は4月13日~10月13日までの184日間開催。協会は期間中の一般来場者数を2820万人と想定し、達成には1日平均約15万人超の来場が必要とされていた。 

 

月別の1日の来場者数は4~6月は右肩上がりの8万~12万人台で推移し、その後は伸び悩んだものの、8月中旬以降は平日でも連日15万人に迫る来場があり、会期終盤に向けての駆け込みも期待されている。これまでの1日の一般来場者数が最多だったのは、「大曲の花火」が打ち上げられた6月28日で18万4990人だった。 

 

協会の計画では1日の最大来場者として22万7千人を見込むが、会期の残り日数全てでこの来場者数が続いたとしても2820万人には届かない。日本総合研究所は、会期終盤に来場者数が伸びた2005年の愛知万博と同様の推移をたどった場合、最終的に2500万人前後になると予測する。 

 

協会は会場運営費の8割超を入場券収入で賄う計画で、来場者数が今後順調に推移すれば、収支の黒字化ラインの目安とする2200万人には到達しそうだ。 

 

2820万人を巡っては、毎日の来場者数が当初は伸びなかったことや、混雑すれば来場者が快適に過ごせない恐れがあることなどから下方修正すべきではないかとの意見も出ていたが、協会は「2820万人は目標ではなく、あくまでも想定」と主張していた。 

 

過去の万博では、1970年の大阪万博が1日最大約83万人が来場し、期間中に約6421万人が来場。愛知万博では想定の1500万人を上回る約2205万人が来場し、いずれも成功したと評価されている。(井上浩平) 

 

 

 
 

IMAGE