( 322883 )  2025/09/09 04:49:41  
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記者会見で退陣を表明する石破茂首相(2025年9月7日撮影) 

 

 石破茂首相が2025年9月7日の記者会見で、自民党総裁を辞任すると表明した。質疑応答では、記者が「もっと早く辞めていたらよかったのではないかというお考え、総理の中にありますでしょうか」などと質問する一幕があり、SNS上で賛否の声が上がった。 

 

 この質問について、日本維新の会・猪瀬直樹参院議員は「派閥の走狗を演じて恥ずかしくないのか」とXで指摘。このほか、「関税交渉の話聞いてたのか?」など批判の声が上がる一方、「ごく当たり前の質問」「国民の声の代弁してくれた」などと擁護する声も上がった。 

 

■「もっと早く辞めるべきだったのではないか」と質問 

 

 石破氏は7日の会見で、総裁を辞任する理由について、「米国関税措置に関する交渉に1つの区切りが付いた今こそが然るべきタイミングであると考え、後進に道を譲る決断をいたしました」と説明した。 

 

 また、「私としてはやり遂げなければならないことがあるという思いもある中、身を引くという苦渋の決断をいたしました」と報告。「臨時総裁選要求の意思確認に進んでは、党内に決定的な分断を生みかねないと考えたからであり、それは決して私の本意とするところではございません」とした。 

 

 その後の質疑応答では、記者が「辞任のタイミングが適切かという点でお伺いしたいです」と発言。参院選後、党内から辞任を求める声がかなり高まったとし、石破氏の辞任の表明が参院選後から約50日経っていると指摘した。 

 

 続けて、「もっと早く辞めるべきだったのではないか。もっと早く辞めていたらよかったのではないかというお考え、総理の中にありますでしょうか」。その後、「総理は政治空白を許さないから政権運営を続けると言っていましたが、この50日間にわたる間、政治が止まったことで、むしろ政治空白が生まれてしまったというお考えはあるのでしょうか」と質問した。 

 

 石破氏は、「いろいろなご批判はあると思います」と返答した。その上で、日米関税交渉に言及し、「大統領令の発出まできちんとやっていきませんと、これは確たるものになりません」と説明。「一定の道筋をつけるということに、政権として本当に力を注いでまいりました。ここにおいて政治空白があったとは考えておりません」。 

 

 また、防災やコメ対策などについても「着実に政策を実行してきた」。最後に、「全力で皆さんと共に努力をしてきたということについての自負はございます。足らざるところ、多々あったでしょう。いかなる御叱声も、それは甘んじて受けるものでございます」とした。 

 

 

 この質問に対し、猪瀬氏は7日にX上で批判。「こいつバカじゃないか。赤沢大臣のトランプ関税のトランプ大統領の署名は9月5日だぞ。いろいろあったとしてもそこまでは辞められないのは当然だろ。番記者は派閥の走狗を演じて恥ずかしくないのか」とコメントした。 

 

 また、一月万冊・佐藤章記者も7日、「『関税交渉中辞めるなんて言えない』という石破首相の説明中、寝ていたのか?」とXに投稿した。そのほか、「その前に関税交渉中に辞められないと言ってたのにこの質問」「関税交渉の話聞いてたのか?」などの批判もSNS上では上がった。 

 

 一方、こうした批判に対して擁護する声も上がった。「選挙結果を蔑ろにしようとした責任は大きいと思う」「国民の声の代弁してくれたんだよ」「衆院選で辞めるのが普通」などの声が上がっている。 

 

 

 
 

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