( 322941 )  2025/09/09 05:59:40  
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2025年8月の全国企業倒産件数は805件で、前年同月比11.3%増加し、負債総額は1,143億7,300万円で同12.8%増となった。

件数は3カ月連続で前年を上回り、8月に800件台に達したのは12年ぶり。

負債総額も6カ月ぶりに前年を上回り、特に5億円以上10億円未満の倒産が大幅に増加している。

一方、主な倒産例として、脱毛サロン「ミュゼプラチナム」を運営するMPH社が借入金260億円で破産した。

また、経営環境は物価上昇や金利引き上げの影響を受けており、中小企業は厳しい状況にあり、年末の資金需要に対応できない企業が増える可能性が高い。

(要約)

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企業倒産月次推移 

 

 2025年8月の全国企業倒産(負債1,000万円以上)は、件数が805件(前年同月比11.3%増)、負債総額は1,143億7,300万円(同12.8%増)だった。 

 

 件数は、3カ月連続で前年同月を上回った。8月に800件台に乗せたのは、2013年の819件以来、12年ぶり。 

 

2025年8月の倒産 

 

 負債総額は、6カ月ぶりに前年同月を上回った。8月に前年同月を上回ったのは3年ぶり。10億円以上が12件(前年同月比33.3%減)、100億円以上も1件(同±0.0%)にとどまったが、5億円以上10億円未満が26件(同73.3%増)に増え、負債を押し上げた。なお、1億円未満は612件(同11.2%増)で全体の76.0%を占め、小規模倒産を中心に推移している。 

 

 主な倒産は、脱毛サロン「ミュゼプラチナム」運営のMPH(株)(東京・負債260億円)が東京地裁から破産開始決定を受けた。従業員への給与未払いや経営権を巡る対立が発生し、2025年3月に全店の一時休業を発表。同年5月に従業員ら債権者から東京地裁に破産を申し立てられていた。 

 

 現時点では中小企業に相互関税の影響は小さく、金融機関への相談は少ない。また、関税は懸念材料の一つだが、金利の上昇局面でもあり予防的な資金調達の動きは目立たない。 

 ただ、物価高や人件費上昇に加え、金利引き上げ、トランプ関税など、経営リスクが増えている。業績回復が遅れた中小企業は、過剰債務を抱えて新たな資金調達も難しいだけに、これから年末の資金需要に対応できない企業の息切れが、倒産を押し上げる可能性が高まっている。 

 

 

 
 

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