( 323208 ) 2025/09/10 05:25:03 0 00 なぜお金持ちは「ユニクロ」を選ぶ?“本当の裕福層”は「モノにお金を使わない」…ブランド品に興味を持たない理由とは
海外製の生地であしらわれた高級スーツにロレックスなどの高級時計……いわゆる“お金持ち”と聞くと、そんなイメージを思い浮かべる人も多いと思います。
しかし、実際に年収2000万円以上の富裕層を対象にしたラグジュアリーカードの2024年の調査では、「よく着る洋服ブランド」の1位はなんとユニクロでした。さらに2025年の調査で「お気に入りのハイブランド」を尋ねたところ、半数近くが「あてはまるものはない」と答えています。
「お金があるのに、なぜユニクロ?」なのでしょうか。今回はその理由と、そこから見えてくるお金持ちの価値観について説明します。
富裕層にとって、ユニクロは単なる“安い服”ではありません。
●シンプルで着回しがきく ●品質が安定している ●機能性が高く、季節を問わず使える
この3拍子がそろっているのは、意外と少ないものです。ブランド物の服は確かに質も高いですが、派手すぎたり、TPOが限られたりすることが多いです。ビジネスでも普段着でも気兼ねなく使えるという点で、ユニクロは実用性の面で群を抜いています。
Appleの共同創業者のひとりのスティーブ・ジョブズも、ユニクロの服ではありませんが常に同じ服を着ていたという話は有名ですが、ジョブズは「洋服を選ぶ時間を省いて時間を合理的に使う」ために同じ服を着ていたようです。
お金持ちがユニクロのようなシンプルな服装をチョイスするということは、様々な背景があるということがうかがえます。
ラグジュアリーカードの2025年の調査では、年収2500万~3000万円未満の層が「モノよりも体験や人間関係にお金を使う」と答える割合が高くなっています。つまり、高級ブランドに数十万円かけるより、そのお金で旅行や趣味、家族との時間に投資するほうが“豊かさ”を感じるということです。
筆者もディーラー営業時代に、年収の高いお客様が「服や時計にこだわらない」ケースを多く見てきました。車に関してもそうで、見栄で選ぶより、自分のライフスタイルに合うものを重視する人が多かったのを覚えています。
富裕層は、収入が高いからといって浪費家とは限りません。むしろ、無駄な支出を徹底的に避ける人が多いのです。
必要なところにはしっかりお金をかけるけれど、それ以外は抑える。そのバランス感覚こそが、資産を築き維持する秘訣(ひけつ)と言えるでしょう。ユニクロを選ぶのも、その延長線上にあるのではないでしょうか。
お金持ちがユニクロを着るのは、「節約しているから」ではなく、「お金の使い方が明確だから」でしょう。ブランド品で身を固めなくても、自分の価値や信頼は変わらない─そういう揺るぎない自信があるからこそ、シンプルで機能的な服を自然に選べるのです。
結局のところ、本当の裕福層にとって大切なのは見た目ではなく、中身。その価値観こそが、長く豊かであり続ける理由なのだと思われます。
出典 Black Card Ⅰ株式会社 ライフスタイルに関する調査(PR TIMES) Black Card Ⅰ株式会社 ラグジュアリーカード会員 ライフスタイルに関する調査(PR TIMES)
執筆者 : 宇野源一 AFP
ファイナンシャルフィールド編集部
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