( 323383 ) 2025/09/11 03:51:14 0 00 記者会見をする三条市の滝沢亮市長=2025年9月10日午前10時20分、三条市役所、山崎靖撮影
新潟県三条市など国内4市が国際協力機構(JICA)から受けたアフリカ諸国の「ホームタウン」認定に批判が殺到した問題で、秋に予定されていたガーナ政府関係者による三条市への視察が中止になった。同市の滝沢亮市長が10日の記者会見で明らかにした。市役所には現在も意見や質問のメールが続いており、これまでで延べ約7千件にのぼったという。
JICAの関係者によると、9月26日から10月12日にかけて、ガーナの食糧農業省や産業省の関係者が三条市を訪れて、農業施設やJA、企業などを視察をする予定だった。「ホームタウン」事業の今後の対応を検討する中で実施しないこととし、三条市に伝えたという。
JICAがアフリカ開発会議(TICAD)の開催に合わせて、三条市を含む国内4市をアフリカ諸国のホームタウンに認定したのは8月21日。その後、「日本が特別な査証(ビザ)を発給する」といった誤情報がアフリカの政府や現地報道によって発信されると、「移民が押し寄せてきたら誰が責任を取るのか」といった投稿が急速に拡大、各市への問い合わせも相次いだ。
■市への意見や質問、延べ7千件に
三条市によると、市役所への意見や質問は、8月25日ごろから9月9日午後4時までに電話で1151件、メールなどで5788件寄せられたという。8月25日にはインターネット上の地図サイトの三条市役所の表記が一時的に「ガーナ市役所」と改変されるなど、いたずらとみられる事案もあった。市はホームページに「移住や移民の受け入れにつながるような取り組みではない」との市長コメントを載せるなど、火消しに追われた。
朝日新聞社
|
![]() |