( 323456 )  2025/09/11 05:18:35  
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伊東市の田久保市長は、議会の解散を決定しました。

これは、不信任決議を受けたためで、市長は議会が機能しない現状を改善し、市政を前進させるための手段と考えています。

しかし、この解散は多くの市民や議会メンバーの反発を招いており、特に新たな議会選挙には、田久保市長に近い議員が当選しなければ市長の職が失われる可能性があります。

また、教育長の不在も市政の停滞を招いており、市民は市長の“改革”について疑問を呈しています。

田久保市長は、自身の信念を貫こうとしているものの、選挙戦における支持基盤や選出戦略の不透明さが指摘されています。

市民はこの状況に対する不満や不安を抱いています。

(要約)

( 323458 )  2025/09/11 05:18:35  
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「市議会を解散」田久保市長が描くビジョンは…“市政停滞”で教育長も不在伊東市 

 

議会を解散するか、あるいは辞職・失職を選ぶか。決断を迫られていた伊東市の田久保真紀市長が出した結論は、議会の解散でした。 

 

伊東市 田久保真紀市長 

「私に対する不信任案の決議をした旨の通知がありましたので、地方自治法第178条第一項の規定に基づき、令和7年9月10日、議会を解散するため通知を致します」 

 

田久保市長は1分ほどで議長室を去りました。 

 

伊東市議会 中島弘道前議長 

「この大義なき解散につきまして、今、私ども怒りしかありません。多くの市民も納得のいくものではない」 

 

伊東市議会 青木敬博前副議長 

「6万4000人の市民生活よりも、皆さんが汗水働いて稼いだ4500万円を使い選挙を行うと。自分のため、市民ファーストよりも自分ファーストなんだなと。たった1人のためですから」 

 

学歴詐称の疑惑は不信任決議を経て議会の解散、そして、税金を投入しての選挙という事態にまで発展しました。自身の判断について田久保市長は。 

 

伊東市 田久保真紀市長 

「今回、本当に残念ながら議会の初日に不信任決議が全会一致で出まして、審議が全てストップして、議会も行われない形になりました。こういった事実を受け止めまして、今後、誰が市長になっても議会と市長が両輪で市政を担うためには、ここで解散という決断が必要ではないかと」 

(Q.“大義なき選挙”何を争う) 

「私は争うことは考えていません。議会を初日でストップする判断を議会でなさったことは尊重するが、私は新しい力が市政を力強く前に動かす機会になればと」 

 

議会の解散で市政は滞ることになります。伊東市は今、教育長が不在の状態。小中学校の統廃合の議論はストップしています。市長は、教育長の人事案が審議されないことも議会解散の理由の1つに挙げていました。 

 

伊東市 田久保真紀市長 

「行政の方で準備を整えまして、今議会中には追加の上程ができるように準備が整っていました」 

 

しかし、担当の幹部職員は。 

 

伊東市教育委員会 西川豪紀教育部長 

「現状どなたに教育長についていただけるか、全く決まっていない状況です」 

 

 

市議会議員選挙は11日から40日以内に行われます。ただ、それで終わりではありません。新しい議会でまた不信任案が可決されれば、市長は失職となります。可決に必要なのは、定数20人のうち、3分の2にあたる14人以上の出席。つまり7人の市長派が当選し、その7人が欠席すれば、田久保市長は職にとどまることができます。会見後も市長は改革への意慾を強調しました。 

 

田久保市長のSNS 

「この先、誰が市長になろうとも1度灯した改革の灯は消えない。地域を守り、そして前へと進んでいく」 

 

その投稿には批判の声が相次ぎました。一方で、応援の声も少なくありません。 

 

SNSの投稿 

「これからも周りの圧力など色々あると思います。でも応援している人も沢山います!」 

「メガソーラー利権なんかに負けるな」 

 

もともと市議だった田久保市長は、地盤である市南部の伊豆高原をめぐるメガソーラー建設計画反対運動の中心にいました。ただ、メガソーラーについては、すでに2017年に伊東市議会が建設反対を全会一致で決議し、市として反対の姿勢は固まっていました。市長選で田久保市長が訴えたのは、むしろ図書館建設計画の白紙撤回です。 

 

市民は、市長の訴える“改革”をどうみているのでしょうか。 

 

伊東市民 

「何か変わってほしいという気持ちもあって応援していた。今回このようになってしまい、残念な思いです」 

「議会の方で問題があったわけではないので、議会を解散してどうかなと。たった6万5000の人口なのに、お金がまた掛かりますでしょ」 

 

伊東市 田久保真紀市長 

「今回、2つの選択肢が私の前にございました。9月の議会の様子によって、どちらを選ぶのか真剣に考えてまいりました。今回このような選択になったこと、これが伊東の大きな改革につながることと信じて、皆さんに信を問いたい」 

(Q.この街の大きな問題とは何ですか) 

「…」 

(Q.市政が滞っているのはどなたの責任か) 

「…」 

 

 

取材にあたっている静岡朝日テレビの板垣亮記者に聞きます。 

 

(Q.田久保市長にとって、市議会議員選挙で新しい市議会の面々になれば、市長に踏みとどまる可能性があると考えたのでしょうか) 

 

板垣亮記者 

「田久保市長は市議選について『新しい力に期待している』と述べましたが、その真意については分かっていません。そもそも、新たな議会で再び不信任決議案が出され、可決されれば、市長は失職することになります。不信任案を成立させないためには、次の議会選挙で、田久保氏に近い市議が最低7人当選することが必要となります。田久保市長は10日の取材に対して『議員擁立』については否定をしましたが、取材によると、前回の市議選に出馬していた人などを中心に、田久保市長の活動を支援する人など水面下で擁立を模索しているようです。前回の市長選は一騎打ちで、前職の批判票も取り込んで当選を果たしましたが、主に田久保氏を支持しているのは、伊豆高原のメガソーラー反対運動を共にした地域の人や市民たちです。市議選ではそれぞれの議員に固定票があるので、仮に“田久保派の候補”が出馬したとしても強い風が吹くことは考えにくいとみられています。また、選挙戦で自身がどの程度、応援に入るのかなどは明言していません。仮に賛同する候補者を集められたとしても、田久保支持の人たちで票が分かれる可能性もあります。そのため『7人の当選は難しい』という声が多く聞かれます」 

 

(Q.かなり厳しそうな状況の中で、市長はイチかバチかの賭けに出たのでしょうか) 

 

板垣亮記者 

「今回の取材を聞いていても、田久保市長は『議会が悪い』などと印象付けるような発言が多く、議会に対する批判票などを取り込みたい思惑も透けてみえました。議会選挙で勝利する明確な戦略は今のところ見えていません。そのため、田久保市長の延命措置と取られてもおかしくありません」 

 

テレビ朝日 

 

 

 
 

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