( 323563 )  2025/09/11 07:15:49  
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テレビユー福島 

 

今年1月、福島県の郡山駅前で、酒気帯び運転して受験生の女性をはね、死亡させたとして危険運転致死傷などの罪に問われている男に、検察は10日、懲役16年を求刑しました。 

 

危険運転致死傷などの罪に問われているのは、郡山市の無職・池田怜平被告(35)です。 

 

池田被告は、今年1月、酒を飲んで車を運転し、郡山駅前の交差点で赤信号を無視した上、大阪府から来た受験生の女性(当時19)をはねて死亡させたなどの罪に問われています。 

 

10日の裁判では、亡くなった女性の母親が、被害者参加制度を利用して意見を述べ、「元気に行ってきますと言っていた娘が数日後に棺で家に帰ってくる。どんな気持ちかわかるのでしょうか」「悲劇を二度と繰り返さないためにも社会全体に対する警鐘となる判決を下していただきたいです」と訴えました。 

 

■争点は信号無視の“故意性” 

 

裁判の争点は、赤信号を故意に無視したかどうかで、初公判で池田被告は「赤信号をことさら無視したわけではない」と、故意性について、起訴内容の一部を否認しました。 

 

裁判では、池田被告が事故の前に4つの信号を無視したことが明らかになりましたが、池田被告は被告人質問で「事故直前、眠気があり、目をこする行為や、車のエアコンの操作をしていた」「赤信号を認識した記憶はない」と述べ、改めて故意の信号無視を否認しました。 

 

一方、事故の直前、赤信号を無視して走る池田被告の車を目撃したタクシーの運転手の男性は「運転していた池田被告の目はしっかり開いていて、眠そうな感じは全くなかった」と話しました。 

 

■“危険運転”致死傷罪の成立は…主張が対立 

 

審理は10日で終わり、検察は「被告は事故直前、蛇行や車線の逸脱なく走行していて、信号に従うことができる状態だった」とした上で、「複数の赤信号の交差点を加速して通過し、従うつもりがなかった」と指摘しました。そして「犯行の経緯は、極めて悪質で結果が重大」として、懲役16年を求刑しました。 

 

一方の弁護側は、「車のエアコンのダイヤルを操作するために視線を下げたため、信号を見落としていた」と主張。「飲酒などの影響で極めて注意力が散漫だった」として危険運転致死傷罪は成立しないと訴えました。 

 

最後に池田被告は、「身勝手極まりない運転で命を奪ってしまった。誠に申し訳ございませんでした」と述べました。 

 

判決は、17日に言い渡されます。 

 

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