( 325388 )  2025/09/18 07:27:12  
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8回に50号ソロを放った大谷翔平(AP) 

 

◆米大リーグ ドジャース6―9フィリーズ(16日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム) 

 

 ナ・リーグ西地区首位のドジャースが同東地区2連覇を決めているフィリーズに逆転負け。「1番・投手兼DH」で先発出場した大谷翔平投手(31)が投手としては5回無安打無失点5奪三振、1四球だけで安打を打たれることなく降板すると、打者としては8回に史上6人目の2年連続50本塁打を達成したが、勝利にはつながらなかった。 

 

 6―6の9回に右腕トライネンが9番マルシャンに決勝3ランを浴びた。 

 

 大谷は2点を追う8回先頭。右腕ロバートソンの2球目、90・2マイル(約145・2キロ)カットボールを捉えた。打球速度113・4マイル(約182・5キロ)、打球角度37度。高々と舞い上がった白球は飛距離430フィート(約131・1メートル)で右翼の敵軍ブルペンに飛び込んだ。リアル二刀流では今季4本目のアーチ。同じ二刀流で“野球の神様”と言われたB・ルース(ヤンキース)らに肩を並べた。ド軍はこの回さらにコールの左犠飛で一時は同点とした。 

 

 投げても圧巻だった。初回。本塁打王を争う2番シュワバーとの注目の初対決は1死走者なしで迎えた。初球。メジャー公式戦では自己最速タイの101・7マイル(約163・7キロ)直球でファウル。最後は5球目のスライダーで見逃し三振に斬った。3番ハーパーには四球を与えたが、4番マーシュを投ゴロに打ち取ると、打席の準備のため急いでベンチの方に向かった。 

 

 初回の第1打席では内野安打で今季最長の連続試合出塁を「21」に伸ばした大谷。走塁でユニホームの左のお尻部分が破れたが、そのまま2回のマウンドに上がり、以降はパーフェクト投球を続けた。4回先頭で迎えたシュワバーの第2打席はカットボールで左飛に仕留めた。5回。1死からケプラーの打球を左翼コールが好捕。大谷は両手を上げて喜びを表した。その裏の打席に入る前には、ロバーツ監督と談笑する場面もあり、まだ余力を残していた。中10日の登板で、球数68球。100マイル(約160・9キロ)超えを7球計測し、防御率は3・29に良化した。 

 

 4点リードの6回。2番手左腕ロブレスキが1死から初安打を含む3連打で満塁のピンチを背負うと、3番ハーパーに2点二塁打を浴び、4番マーシュには逆転3ランを被弾。大谷の2勝目の権利は降板から約11分で消えた。球場はブーイングに包まれたが、大谷のすごさが際立つ試合にもなった。 

 

 ナ・リーグ西地区首位のド軍はこの日敗れた同地区2位のパドレスにお付き合い。地区優勝マジックは「9」となった。リーグ全体で見ると勝率3位。このままでは地区優勝しても、PSは地区シリーズ(S)ではなくワイルドカードSからの参戦となる。前日に東地区2連覇を決め、勝率リーグ2位のフィリーズとはこれで6・5ゲーム差と黄信号がともった。 

 

報知新聞社 

 

 

 
 

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