( 325821 )  2025/09/20 05:00:18  
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中谷元防衛相は、日米共同演習に関する物資輸送訓練が市民団体の妨害で中止になったことについて、抗議行動への遺憾の意を表明した。

また、沖縄全島エイサーまつりへの自衛隊の参加についても一部団体からの抗議があったことに言及し、地域との交流の重要性を強調した。

対する玉城デニー知事は、抗議行動が憲法で保障されている表現の自由の範囲内であるとの理解を示し、発言が事態を悪化させる可能性を指摘した。

エイサー隊の参加は賛否があり、実際には多くの市民が歓迎したが、知事は主催者に対して十分な説明を求める意見も述べた。

(要約)

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中谷元・防衛相(左)と沖縄県のデニー玉城知事 

 

日米共同の大規模実動演習「レゾリュート・ドラゴン」の一環で13日に宮古島(沖縄県宮古島市)で予定されていた港から駐屯地までの物資輸送訓練が一部市民団体の妨害で中止に追い込まれた問題などを巡り、中谷元・防衛相は19日の閣議後会見で「自衛隊への過度な抗議、妨害行為が続いており、大変遺憾だ」と述べた。 

 

また、沖縄市で12~14日に行われた「沖縄全島エイサーまつり」への陸自第15旅団(那覇市)エイサー隊の参加を巡り、一部団体が「県民感情からして許されない」などとして主催者や陸上自衛隊側に出場しないよう要請した問題にも言及。中谷氏は「どの部隊も地域との交流を深める努力をしてきた。今回の事案は大変残念だ」と強調した。 

 

沖縄県内では、一部左派系の市民団体によるこうした自衛隊への妨害行為や職業差別とも取れる活動が続いており、中谷氏はくぎを刺した形だ。 

 

これに対し、沖縄県の玉城デニー知事は19日、記者団に「憲法で認められている表現(の自由)の範囲内において抗議活動を行うことは一定、認められている」との考えを示した上で「(抗議)行動そのものをとらえ大臣が発言すると、事が大きくなる」などと疑問視した。 

 

エイサー隊の参加を巡っては、反発する市民団体に対し、SNS上では「職業差別だ」と疑問視する声が相次いだ。また実際に参加した隊は多くの市民から拍手で受け入れられたが、玉城氏は「自衛隊が参加するという決定事項のみが伝えられ、発表された。反感的な反響が出るのではないか。主催者側は十分な説明をしておくべきだ」などとも述べた。(那覇支局長 大竹直樹) 

 

 

 
 

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