( 327053 ) 2025/09/25 04:15:03 0 00 記者会見する立憲民主党の野田佳彦代表=11日、東京・永田町の同党本部
自民党総裁選(10月4日投開票)を受けた国会の首相指名選挙に向け、立憲民主党の野田佳彦代表が呼び掛ける野党統一行動が難しい情勢となってきた。
連立政権入りも取り沙汰される日本維新の会、国民民主党は独自路線に傾斜。3野党の足並みがそろわなければ、比較第1党である自民の新総裁が首相に選出される公算が大きい。
「首相指名で勝てれば政権交代が実現できる。チャンスをうかがうのは当然だ」。野田氏は19日に国会内で記者団にこう強調。野党連携に改めて意欲を示した。
衆院選後の昨年11月に行われた首相指名選挙に際し、野田氏は各野党に対して上位2人の決選投票では自身に投票するよう要請。共産党は応じたが、維・国議員はそれぞれの党首の名前を書き、無効とされた。結果的に石破茂首相が再指名された。
この反省から立民は今回、野田氏への投票に必ずしもこだわらず、まずは野党間の共同歩調を確認したい考え。野田氏は「『誰』を決めるより、野党でまとまると合意できるかだ」と語る。
だが、同調の動きは広がらない。維新幹部は今回も決選投票にもつれ込むとみて、「1回目も2回目も藤田文武共同代表の名前を書く」と言明。国民の玉木雄一郎代表は、首相指名を巡る協力には「基本政策の一致が不可欠」との立場を示し、原発や安全保障政策で隔たりのある立民との共闘に否定的だ。
自民総裁選は維・国を念頭に置いた連立拡大が主要テーマ。新体制が決まれば、直ちに協力呼び掛けに移る構えだ。
維・国とすれば、「政策実現」で存在感を発揮する勝負時を迎えたと言える。参院選比例代表の得票で野党3番手に沈んだ立民が主導する連携には、「メリットが皆無」(維新幹部)と突き放す向きが多い。
立民内からは「首相指名は『玉木雄一郎』でいい。配慮する姿勢を見せるべきだ」(中堅)との声も漏れる。ただ、そうなれば「結党時からのリベラル系支持層が離れる」(党重鎮)との懸念も根強く、実現性は低い。維・国との人脈は細る一方で、水面下の接触もほぼないもようだ。
野田氏は23日、代表に就いてから1年を迎えた。就任時、「本気で政権を取りにいく」と宣言したが、その糸口はなお見えない。「政権を取る構えだけは見せないと」。ある立民関係者は苦しい胸の内をこう語った。
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