( 327161 )  2025/09/25 06:24:50  
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千葉県の運転免許センターでの免許更新講習中、指導員が「外国人は日本語が分からないと思うから映像を見ているだけでいい」と発言し、大きな批判を浴びています。

この発言を聞いた女性がSNSで問題提起したことで反響が広がりました。

講習には日本人と外国人が混在しており、日本人受講者には真面目に聞くよう促されていましたが、外国人には厳しい指導がなされず、彼らが講習を受ける姿勢に対して不公平が指摘されています。

この問題は外国人運転免許の取得プロセスにも関連しており、手続きの緩さが非難されています。

警察庁はこれを受け、手続きの厳格化を進める方針を明らかにしました。

事故防止の観点から、外国人に対する適切な指導が求められています。

(要約)

( 327163 )  2025/09/25 06:24:50  
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 千葉県運転免許センターでおこなわれた免許更新時の講習内で、指導員が「外国の方は日本語がわからないと思うから映像を見ているだけでいい」といった発言をしたとして、批判が殺到しています。 

 

 どのような経緯で今回の事案となったのでしょうか。背景やその後の対応などを解説していきます。 

 

免許更新時の講習で外国人優遇?指導員の「外国人は映像見てるだけでいい」発言で炎上か(画像はイメージ・一部加工/クレジット:Fast&Slow /PIXTA(ピクスタ)] 

 

 運転免許を持っていると、定期的に免許更新をおこなう必要があります。 

 

 また免許更新時には免許区分に応じて、優良運転者講習、一般運転者講習、違反運転者講習、初回更新者講習のいずれかの講習を受けなければなりません。 

 

 そのような中、千葉県運転免許センターの指導員が免許更新時の講習内で「外国人は日本語が分からないと思うからただ映像を見ているだけでいい」という趣旨の発言をしたとして、X(旧Twitter)で大きな話題となっています。 

 

 発端となったのは9月11日、千葉県在住の女性がXで次のように投稿したことでした。 

 

「ねぇ今千葉の幕張免許センターにいるんだけど違反者講習で担当が『外国の方は日本語わからないと思うからただ映像見てるだけでいいです、日本人はまじめに話し聞くように』 

だって。おかしくない?日本語わかんないで日本のルールで運転すんの?」 

 

 なお同女性は当時の講習の状況を、以下のようにも説明しています。 

 

「更新の講習だけど1つの部屋に違反した方と初回の方が半々くらいに集められた場での出来事です。(中略)かなり高圧的な教官だったけど外国人には別人かと思うくらい優しくて、適正シートの記入とかも書かなくても良いと言っていたし寝てる外国人にはお咎め無しでした」 

 

 この投稿に対しては非常に大きな反響が寄せられ、「埼玉の免許センターもそれでした!」といった声や「日本人はまじめに聞け?外国人ほど理解させなきゃだめだろうに」「日本語がわからないのに日本の免許を持ってることがそもそもおかしい」など、憤りの声が多く上がっています。 

 

 千葉県警によると、講習では受講者に「安全運転の自己診断」と呼ばれるチェックシートを配布しているものの、このシートは日本語表記のみで外国語による解説はないということです。 

 

 さらに問題となった指導員の発言に関しては、「外国人が映像を見るだけでいい」「日本人だけ真面目に聞くように」という趣旨の発言はしていないとした一方で、「誤解を招く発言はあったかもしれない」と話しており、今後講習の担当者を指導する方針を明らかにしています。 

 

 このように外国人優遇ともいえる対応に関連して、「外免切替の弊害では?」「外国人に簡単に免許を与えすぎ」といった意見も寄せられています。 

 

 

 外免切替とは、外国の運転免許証を日本の運転免許証に切り替える手続きのことですが、その免許取得ハードルの低さからこれまで批判が相次いできました。 

 

 外免切替の手続きは原則として、書類審査→適性試験→知識確認→技能確認という流れで実施され、日本の交通ルールを問う学科試験のことを知識確認、運転技術をチェックする実技試験のことを技能確認といいます。 

 

 知識確認に合格すれば技能確認に進むことができ、技能確認をパスすれば晴れて日本の運転免許証を取得できるという仕組みです。 

 

 しかし上記の書類審査に関しては、外国人観光客のような短期滞在の外国人であっても、「旅券」と「一時滞在証明書」を提出すれば外免切替の申請ができるという驚愕の実態があります。 

 

 そのため、一時滞在先のホテルを住所地として日本の運転免許証を取得する外国人が後を絶ちません。 

 

千葉県警が釈明も批判止まらず(画像はイメージ/フォトAC) 

 

 また、知識確認もイラスト・○×形式で問題がわずか10問しか出題されない上、7問以上正解で合格という非常に緩い基準であるほか、日本語以外の20数か国の言語で受験できるという有様です。 

 

 これら手続きの容易さには批判の声が多く上がり、これを受けて警察庁は今年10月1日から外免切替の手続きを厳格化する方針を示しています。 

 

 具体的には、外国人観光客の手続を認めないことや、知識確認の問題数を10問から50問まで増やし、合格基準を90%まで引き上げることなどを明らかにしています。 

 

※ ※ ※ 

 

 警察庁の統計によると近年、外国人運転者による死亡・重傷事故は増加傾向にあることが判明しています。 

 

 今後は事故防止のため、外国人だからといって優遇するのではなく、日本人と同様に適切な指導をおこなうことが求められているといえるでしょう。 

 

元警察官はる 

 

 

 
 

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