( 327323 ) 2025/09/26 05:08:19 0 00 始発電車を降りた万博来場者らで混雑する大阪メトロ中央線夢洲駅のホーム=23日午前5時46分、大阪市此花区
終盤を迎えた大阪・関西万博の会場最寄りとなる大阪メトロ中央線夢洲(ゆめしま)駅では、目当てのパビリオンにいち早く並ぼうと、多くの来場者が始発電車で向かい、大混雑となっている。駅に着くと同時に入場ゲートまで全力で走る「始発ダッシュ」も続発。大阪メトロは「非常に危険な状態が生じている」として、22日から早朝時間帯の階段利用を停止するなど通行規制を始めたが、混雑自体は10月13日の会期末まで収まりそうにない。
祝日だった23日午前5時過ぎ、中央線谷町四丁目駅に着くと、万博に向かうためかリュックサックを背負った人の姿が多い。同駅を5時16分発の夢洲行き始発電車に乗り込むと、すでに座席はいっぱいでつり革も半分ほどが埋まっていた。
堺筋本町駅、本町駅、阿波座駅、九条駅…。いずれの駅でも来場者とみられる数十~数百人が乗り込み、車内はすし詰め状態に。ドアが閉まらず、開閉を繰り返した。次の弁天町駅でも強引に乗り込む人がおり、「痛い」との叫び声や子供の泣き声が車内に響いた。
予定より遅れて5時40分過ぎ、夢洲駅に到着すると、乗客はわれ先にとホームへ飛び出した。ただ、22日から始まった通行規制で、すでにホームから改札口へ向かう階段3カ所は全て警察官らが封鎖し、エスカレーター3基のみでの移動に制限され、来場者らはホームに滞留。雑踏事故に注意を呼びかける笛の音が鳴り響く中、一部の利用客からは怒号も飛んだ。
エスカレーター前で順番待ちが続く中、5時47分に次の電車が到着。さらに人がホームにあふれた。「前へゆっくり進んでください」「エスカレーター上も走ると危険です」。駅員の呼びかけに多くの人が従い、改札口へゆっくり向かった。
改札口を抜けた先のエスカレーターも混雑が続き、ようやく地上に出て通行規制が解けた。ここで「始発ダッシュ」を試みる来場者の姿もあったが、すでに東ゲート周辺には長蛇の列。近くの警備員に尋ねると、はるか先を指差し、「列はずっと奥の方まで続いています」。午前6時前でも列は千人を優に超えていた。
万博の来場予約は会期末の10月13日まですでにほぼ埋まり、全ての時間帯で「空き枠なし」の状態だ。一方、予約不要のパビリオンにはいち早く並ぶと入れるほか、入場10分後から当日予約が可能になるパビリオンもあり、早朝からゲート前に並ぶ状況が続く。
このため「始発ラッシュ」も会期末まで続くとみられ、夢洲駅では10月13日まで、午前5時半~6時ごろの通行規制を続ける予定だ。大阪メトロの担当者は「始発で降りた乗客の先頭では係員がロープを張ってダッシュを防いでいる。雑踏事故防止のため協力をお願いしたい」としている。
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