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金刀比羅宮(2012年4月、読売機から) 

 

 「こんぴらさん」として親しまれる金刀比羅宮(香川県琴平町)の氏子らの祭りを巡り、香川県警がトラブル防止に本腰を入れている。太鼓台をぶつけ合う「突き合わせ」で暴力行為が懸念されるとして突き合わせの中止を申し入れた。突き合わせは今年も行われる見通しだが、県警は会場周辺で入場規制を実施する考えだ。 

 

 突き合わせは、氏子祭(10月1日)の翌日に関連行事として行われる。各地区の氏子らが太鼓台(約1~2トン)6台をそれぞれ担ぎ、参道でぶつかり合う。相手の太鼓台の上に乗っかれば「勝利」とされている。捜査関係者によると、突き合わせが過熱し、けんかになることが多く、例年、会場周囲で警察官が警戒している。祭り関係者によると、町外からの参加者が勝手に法被を着てトラブルを起こす事例もあるという。 

 

 県警はこうした状況を問題視し、今年8月、各地区の責任者らに突き合わせの中止や参加者名簿の提出などを文書で申し入れた。捜査関係者や祭り関係者によると、警察と責任者らの協議が続いているが、突き合わせは名簿を提出した上で実施される見通し。県警は観光客らが突き合わせによる事故やけんかに巻き込まれないよう、会場付近で入場規制を実施するとしている。琴平署は「暴力行為があれば検挙し、住民や観光客の安全、安心を守りたい」とする。 

 

 金刀比羅宮は「けんか騒ぎや暴力行為は望んでいない。きちんとした取り決めの中で楽しんでほしい」としている。 

 

 

 
 

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