( 328538 )  2025/10/01 06:04:04  
00

記者会見で厳しい表情を見せる新浪剛史氏(左)と岩井睦雄氏(30日午後5時18分、東京都千代田区で)=三輪洋子撮影 

 

 経済同友会は30日、サプリメントの購入を巡り警察の捜査を受けた新浪剛史代表幹事(66)が辞任したと発表した。新浪氏から辞任の申し出があり、受理した。後任が決まるまでは、筆頭副代表幹事の岩井睦雄氏(日本たばこ産業会長)が代行する。 

 

 新浪氏は9月1日付でサントリーホールディングスの会長を辞任。同友会の代表幹事については活動を自粛し、自身の処遇を同友会に委ねていた。 

 

 新浪氏と岩井氏は30日、東京都内で記者会見した。同日に開いた臨時理事会で、新浪氏の処遇を巡り、辞任と続投を求める意見が分かれ、新浪氏は「同友会に大きな分裂が起きる。辞任すべきとの判断に至った」と説明した。代表幹事は辞めるが、同友会の会員としては残る考えも示した。 

 

 同友会は9月11日、新浪氏の処遇を審議する会員倫理審査会を設置し、続投が適当かどうかを議論してきた。30日までに「代表幹事の辞任を求める勧告が相当だ」とする報告をまとめ、理事会に提出していた。 

 

 新浪氏は2023年4月に代表幹事に就任し、任期は2期4年だった。経済団体トップとして任期途中の辞任は極めて異例だ。新浪氏は、この日の理事会で、自身の続投を求めたことを明かし、「やりたいことがあった。悔しい気持ちもある」とも語った。 

 

 一方で、同友会は「解職」「辞任勧告」「一定期間の役職停止」「処分なし」の中から処遇を決める予定だったが、岩井氏は「私の見る限り、意見は真っ二つになっていた」と話した。新浪氏は「ここまで意見が割れるのは想定外だった。(進退の)判断を委ねた時点では、(続投を)理解してもらえると思った」とも語り、「仲間が苦労したことは大変申し訳なく思う」と謝罪した。 

 

 岩井氏は後任の代表幹事について、「空白の時期が長く続くことは問題がある」と述べ、選考作業に入る方針を明らかにした。 

 

 新浪氏は、政府の経済財政諮問会議の民間議員については辞任しない意向を示した。1日の会議は欠席する。 

 

 

 
 

IMAGE