( 328568 )  2025/10/01 06:32:03  
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TBS CROSS DIG with Bloomberg 

 

(ブルームバーグ):トランプ米大統領は30日、世界各地から招集した米軍幹部を前に、米国は「内側からの侵略」と戦っていると語った。こうした会合は極めて異例のこと。トランプ氏は国境警備や「woke(ウォーク)」文化の排除に重点を置いた自身のビジョンに基づき、政治色の強い演説を行った。 

 

「われわれは数兆ドルを使って外国との国境を守ってきた。現在は諸君の協力を得て、われわれの国境を守っている」とトランプ氏はバージニア州のクアンティコ海兵隊基地で演説。「敵は内部に潜んでいる。手に負えなくなる前に対処しなくてはならない」と語った。 

 

トランプ氏の演説は7つの戦争を終わらせたとする持論や、腐敗したメディアとの闘争、政治的正しさ(ポリティカルコレクトネス)の一掃といった、おなじみのテーマが色濃く、米軍最高指揮官としての大統領による演説としては異色の内容。選挙集会のような語調となった。さらに気に入らない軍幹部は解雇する用意があるとも発言。この会合で当初、唯一の基調演説を予定していたヘグセス国防長官もこれより先、同様の発言をしていた。 

 

「私の発言が気に入らないなら、この部屋を出て行くがよい」とトランプ大統領は言明。「もちろんそうすれば階級も将来も失うことになる。しかし気楽な気持ちでいて大丈夫だ。なぜならわれわれは皆、同じチームだからだ」と続けた。 

 

■軍首脳は中立重視 

 

トランプ氏の演説は軍を自身の政治目的に関与させ、文化的な対立をあおる傾向を改めて浮き彫りにした。これまで米軍首脳は政治的には中立の立場を保つことを重視し、それを国民からの信頼を得る前提としてきた。 

 

しかしトランプ氏はホワイトハウス復帰以来、国境への部隊派遣や、複数都市での不法移民摘発、米軍初の女性将官の解任、統合参謀本部議長の解任、南部連合将軍の名を冠した基地名の復活などを行ってきた。 

 

「こうした危険な都市は、わが軍の訓練場に使うべきだ」とトランプ氏は語った。 

 

この日の演説には過激な表現も含まれた。ロシアの核脅威を論じる際、トランプ氏は「私はそれを Nワードと呼ぶ。Nワードは2つあるが、どちらも使えない」と笑いを取ろうとした。 

 

原題:Trump Tells Top Military Brass US ‘Under Invasion From Within’(抜粋) 

 

(トランプ氏の発言と背景情報を加えます) 

 

--取材協力:Roxana Tiron、John Harney、Iain Marlow、Anthony Capaccio、Jordan Fabian、Meghashyam Mali.(c)2025 Bloomberg L.P. 

 

Josh Wingrove, Natalia Drozdiak, Courtney McBride 

 

 

 
 

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