( 328861 )  2025/10/02 06:57:51  
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金の価格が過去10年で4倍以上に高騰しており、売却を検討する人が増加しています。

結婚指輪や伝統工芸品、議員バッジにも影響が出ており、特に金を使用した商品は売上が上昇しています。

専門家によると、今後も金の価格は上がる可能性が高く、売り時は必要な資金が必要な時とされています。

また、金の価格上昇は中東情勢の不安定さによるものとされています。

(要約)

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日テレNEWS NNN 

 

金の高騰が続き、10年前の平均と比べると4倍以上になっています。「売りたい」と考える人が増えている一方で、結婚指輪・伝統工芸・議員バッジなど意外なところに影響も出ています。今後の価格の見通しや売り時について、専門家に聞きました。 

 

日テレNEWS NNN 

 

森圭介アナウンサー 

「2日連続で2万円を突破するなど、金の価値が上がっています」 

 

斎藤佑樹キャスター 

「景気が不安定な中で金を持っておく、という方が増えていますよね」 

 

森アナウンサー 

「最高値を更新していますが、値段が上がってくるから金を売りたい、という方が増えてきているようです。東京・銀座にある『買取大吉 銀座中央通り店』で30日、金を売りに来た人を取材しました」 

 

「50代の女性が持ち込んだのは、ブレスレット1つ、ネックレスが2つ、指輪が2つの計5点です。合計で93万7000円でした」 

 

50代の女性 

「きょうで良かったと思います。また上がるのかもしれないですけど、時間があるときに持ってこられたので。ブレスレットは新婚旅行で買ったもので(思い出は)ありましたけど、ずっと寝かしたままだったので整理しました」 

 

直川貴博アナウンサー 

「(買取金額を聞くと)夢がありますね」 

 

日テレNEWS NNN 

 

森アナウンサー 

「売った方もびっくりするような金額になっていますが、価格の推移を見てみます。田中貴金属工業株式会社によると、10年前の2015年は年平均で1グラム4564円(税抜き)でした。グッと上がっていき、一昨年に初めて1万円を超えた日がポツポツと出てきました」 

 

「2024年の年平均が1万1718円(税抜き)で、29日に史上初めて2万円を突破。30日は最高値で2万396円(税込み)なので、約10年前に持っていた方は4倍以上になっています。そりゃ売りたくなる気持ちも分かります」 

 

「どうしてここまで金の価格が高騰しているのでしょうか。中東情勢が不安定になり、どうしても通貨の価値も不安定になってきます。そんな時に、比較的安全とされている金に資産を移すという流れが強まります」 

 

「そうすると、みんなが『安定している金を買おう』(となり)、金が人気になってくると金の価値が上がってくるということです」 

 

 

日テレNEWS NNN 

 

森アナウンサー 

「金の価格高騰を受けて、いろんな変化が出ています。まずは結婚指輪について」 

 

「結婚指輪の定番の素材はプラチナですが、宝飾店の『JKプラネット銀座本店』では、一般的にはプラチナの指輪が人気なものの、金を使った指輪を選ぶ人が約3年で1.5倍に増えているということです」 

 

「金の含有量が75%である18金の指輪は、定価が17万6000円。担当者によると、ここ半年で価格が2~3万円上がりました。『さらに希少性が上がる』というイメージを持つお客さんもいるといいます」 

 

「さらに、金の価格高騰に悩まされている日本の伝統工芸があります。着物の帯などにも使われる高級素材の西陣織です。中でも神社仏閣の装飾などにも使われている金襴(きんらん)は、糸に金が使われています」 

 

「京都の老舗の西陣岡本によると、金箔の糸である本金糸の仕入れのコストが、ここ5年で2倍以上に跳ね上がっていて、西陣織の売値も上げざるを得ないそうです」 

 

「岡本圭司社長によると特にここ数年、製作期間が非常に長くかかる西陣織だと見積もり時と製作開始時で金の価格が変わるので、売値を設定するのが難しいといいます。生産されている方も、なかなか大変ですよね」 

 

日テレNEWS NNN 

 

森アナウンサー 

「他にも影響があります。東京都議会議員がつけている、議員の身分を示すバッジです。含有量が低い10金が使われています。この議員バッジ自体の値段が上がってます。2021年は1つ1万2980円でしたが、今年は 4万7355円と3倍以上になっています」 

 

「東京都議会議会局によると、費用が膨らんだ分も都民の税金から捻出されています。このバッジは、議員記章規定では『議員に貸与するものとする』とされていますが、議会局は『返還を要しない』と言っています」 

 

「こういう運用をしたので、積極的な回収が行われていません。1回当選してバッジがもらえて、2回目当選したら、またもらえます。当選ごとに新しいバッジが配布されるということです。過去に回収されたバッジの数は、わずかに5個です」 

 

「議会局の担当者は『これだけ金が高騰しているので、議会での議論を踏まえながら、何らかの対応をしていきたい』と話しています。こういった影響が出るというのは、なかなか想像できませんでしたね」 

 

山﨑誠アナウンサー  

「それと同時に、アクセサリー・織物・議員バッジなど、金は本当にいろんなものに使われているんだなと思いましたね。有限の金の価格が上がっていくのは致し方ない部分もあるのかなと思うと同時に、なんでちょっと前の自分は買っておかなかったのかなと…」 

 

斎藤キャスター 

「僕も買っておけば良かったなとすごく思いました」 

 

鈴江奈々アナウンサー 

「時間を巻き戻したいですが、ここまで高騰するとなかなか手が出ませんね」 

 

 

日テレNEWS NNN 

 

森アナウンサー 

「難しいですよね。では今買ったら間に合うのか、どこまで上がっていくのかは知りたいですよね。今後、金の価格がどうなっていくのかについて、専門家である日本貴金属マーケット協会の池水雄一代表理事に聞きました」 

 

「相場なので短期的な上げ下げはあっても、今後も上がっていくのではないかということです。高くなったところで売りたいものですが、いつ売ったらいいか分からないので、売り時はまとまったお金が必要な時だそうです」 

 

「壊れているネックレスも、もし金が含まれていたら、その純金分で買い取りできます。探してみるのもいいかもしれませんよ」 

 

鈴江アナウンサー 

「眠っているものがあるか、ちょっとたんすの中を見てみようかな…」 

 

斎藤キャスター 

「金メダルなどは金ですか?」 

 

森アナウンサー 

「メッキが貼ってあるだけで、中は金ではありません。『貯蓄から投資へ』と言われていますが、金が投資先の1つということに今後なっていくのかもしれません」 

 

(9月30日『news every.』より) 

 

 

 
 

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