( 329078 )  2025/10/03 06:21:14  
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CandyRetriever/shutterstock.com 

 

2025年9月26日、国税庁から公表された最新データ「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は過去最高の478万円となりました。 

 

金額に対し「そんなにもらえるのか」「自分の周りはもっともらっている人が多い」など、さまざまな声が寄せられています。 

 

「478万円」は非正規を含んだ水準であり、正社員に限定すると500万円を超えます。 

 

本記事では、雇用形態別に平均年収を紹介していきます。 

 

記事の後半では業種別の平均年収も紹介するので、今後のキャリアを考える上で参考にしてください。 

 

※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。 

 

2025年9月26日に公表された国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は478万円になりました。 

 

この30年、日本の平均年収はほぼ変わらず推移していましたが、最低賃金の上昇にともない、少しずつ底上げが実現しているようです。 

 

平成9年の平均年収だった「467万円」も、ようやく上回りました。 

 

ただし、こちらは非正規雇用も含んだ数字です。次章では正社員と非正規社員にわけて見ていきましょう。 

 

国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、正社員の平均年収は545万円、非正規社員の平均年収は206万円でした。 

 

さらに、男女別でも見ていきましょう。 

 

●正社員(正職員)の平均年収 

 ・男性:609万円 

 ・女性:430万円 

●正社員(正職員)以外 の平均年収 

 ・男性:271万円 

 ・女性:174万円 

男性の場合、正社員の平均年収は609万円となりました。なお、正社員と正社員以外を含めた場合の男女の平均年収は、男性が587万円、女性が333万円となっています。 

 

また、年収は年齢によっても変化するものです。次章では年齢別の平均年収を男女別に見ていきましょう。 

 

 

国税庁の同資料より、20歳代〜70歳以上の年齢別・年収を男女別に見ていきます。 

 

●男性の年収一覧「20歳代〜70歳以上」 

 ・20〜24歳:295万円 

 ・25〜29歳:438万円 

 ・30〜34歳:512万円 

 ・35〜39歳:574万円 

 ・40〜44歳:630万円 

 ・45〜49歳:663万円 

 ・50〜54歳:709万円 

 ・55〜59歳:735万円 

 ・60〜64歳:604万円 

 ・65〜69歳:472万円 

 ・70歳以上:380万円 

●女性の年収一覧「20歳代〜70歳以上」 

 ・20〜24歳:258万円 

 ・25〜29歳:370万円 

 ・30〜34歳:362万円 

 ・35〜39歳:351万円 

 ・40〜44歳:359万円 

 ・45〜49歳:369万円 

 ・50〜54歳:363万円 

 ・55〜59歳:356万円 

 ・60〜64歳:294万円 

 ・65〜69歳:240万円 

 ・70歳以上:209万円 

●男女合計の年収一覧「20歳代〜70歳以上」 

 ・20〜24歳:277万円 

 ・25〜29歳:407万円 

 ・30〜34歳:449万円 

 ・35〜39歳:482万円 

 ・40〜44歳:516万円 

 ・45〜49歳:540万円 

 ・50〜54歳:559万円 

 ・55〜59歳:572万円 

 ・60〜64歳:473万円 

 ・65〜69歳:370万円 

 ・70歳以上:305万円 

男性の場合、30〜34歳の時点で平均が500万円を超え、50歳代で700万円に到達するようです。 

 

一方、女性の最高は25〜29歳の370万円。その後も300万円台で推移しています。これは、結婚や出産といったライフステージに合わせ、扶養内パートなどを選択している影響が大きいと考えられます。 

 

また、平均年収をめぐっては「中央値が知りたい」という声もよくあがります。 

 

転職サービスdodaが公表する「正社員の年収中央値は? 男女別・年齢別・都道府県別にも解説 平均年収ランキング【最新版】」より、正社員の年収中央値も見ていきましょう。 

 

こちらの資料によると、日本で働く正社員の年収平均値は426万円、年収中央値は380万円となりました。 

 

●男女別の年収平均値と年収中央値 

 ・男性の年収平均値:481万円 

 ・男性の年収中央値:420万円 

 ・女性の年収平均値:366万円 

 ・女性の年収中央値:340万円 

平均値は大きな値や小さな値に引っ張られる傾向があるものの、年収に関してはそこまで大きな差が見られません。 

 

なお、年代別に見ると以下のとおりとなりました。 

 

●20歳代の年収平均値と年収中央値 

 ・年収平均値(全体):360万円 

 ・年収平均値(男性):385万円 

 ・年収平均値(女性):337万円 

 ・年収中央値(全体):345万円 

 ・年収中央値(男性):360万円 

 ・年収中央値(女性):300万円 

●30歳代の年収平均値と年収中央値 

 ・年収平均値(全体):451万円 

 ・年収平均値(男性):504万円 

 ・年収平均値(女性):390万円 

 ・年収中央値(全体):400万円 

 ・年収中央値(男性):462万円 

 ・年収中央値(女性):359万円 

●40歳代の年収平均値と年収中央値 

 ・年収平均値(全体):519万円 

 ・年収平均値(男性):601万円 

 ・年収平均値(女性):420万円 

 ・年収中央値(全体):450万円 

 ・年収中央値(男性):550万円 

 ・年収中央値(女性):380万円 

●50歳代の年収平均値と年収中央値 

 ・年収平均値(全体):607万円 

 ・年収平均値(男性):680万円 

 ・年収平均値(女性):442万円 

 ・年収中央値(全体):500万円 

 ・年収中央値(男性):600万円 

 ・年収中央値(女性):390万円 

 

 

最新の国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」から、日本の平均年収が過去最高の478万円に上昇したことがわかりました。 

 

しかし、この数字には非正規雇用も含まれており、正社員に限定すると545万円と水準が上がります。また、雇用形態と性別で年収を細かく見ると、正社員の男性は609万円、女性は430万円と大きな差があることが明らかになりました。 

 

年齢別に見ても、男性は50歳代で700万円台に達する一方で、女性の平均年収は25〜29歳が最高で、その後は300万円台で推移しており、ライフイベントによる影響が見て取れます。 

 

さらに、より実態に近い年収を示す中央値では、dodaのデータから正社員全体で380万円という結果が示されました。 

 

これらの多様なデータから、日本の「平均年収」は一括りにできず、雇用形態や性別、年齢によって大きな格差があることがわかります。 

 

 ・国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」 

 ・転職サービスdoda「正社員の年収中央値は? 男女別・年齢別・都道府県別にも解説 平均年収ランキング【最新版】」 

 

太田 彩子 

 

 

 
 

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