( 329501 )  2025/10/05 04:46:13  
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2025年8月の訪日外国人旅行者数が342万8000人に達し、過去最高を記録した。

その中で中国本土からの訪日客は101万8600人であり、中国、台湾、香港の合計は186万5500人に上る。

日本人は中国に対して親しみを感じている割合が非常に低く、84.7%が親しみを感じないと回答した。

また、台湾や香港からの訪日客は日本に対して好感度が高く、訪日客の国別の違いや日本に対する感情が明確に表れている。

中国の人口に比べ、訪日客数は相対的に少ないが、訪日する人々は日本を好んで訪れているようだ。

(要約)

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中国からの訪日客は8月では過去最高だ 

 

 自民党総裁選挙でも外国人問題、オーバーツーリズムはテーマとなったが、外国人別で突出しているのが「中国人」である。日本政府観光局が2025年9月17日に発表した25年8月の訪日外国人旅行者数は342万8000人、8月としては過去最高を更新している。このうち中国本土からの訪日客は101万8600人だった。 

 

■「中国に親しみを感じない」は84.7%に 

 

 じつはこの「中国人」のほかに、日本人から見ると見分けがつかない「中国人」が80万人以上いるのだ。台湾からの訪日客が62万700人、香港からの訪日客が22万6100人。これを合計すると186万5500人にのぼる。8月の訪日客全体の半分以上を占める。 

 

 この3つの国・地域はそれぞれ体制が異なり、訪日統計の扱いは異なるが、漢民族が多く、日本人からすると、外見や言語だけではどちらの国なのか判断するのは難しい。なんとなく「中国人」なのである。 

 

 中国に対する日本人の好感度はあまりよくない。 

 

 内閣府が行っている「外交に関する世論調査」(2024年10月版)の結果によると、「あなたは、中国に親しみを感じますか、それとも感じませんか」と質問すると、「親しみを感じる」と「どちらかというと親しみを感じる」を合わせても14.7%しかなかった。親しみを感じないが84.7%も出た。 

 

 中国人の日本への好感度もよくない。別の調査だが、日本を「大好き」が15.1%、「好き」が37.7%、残りの半分近くが「嫌い」、「大嫌い」である。(グローバルマーケティングを行う「アウンコンサルティング株式会社」の2024年調査) 

 

 これに対して、台湾と香港では日本人への好感度が高い。 

 

 同じ調査で、台湾は日本が「大好き」が58.3%、「好き」が38.9%、「嫌い」がほとんどいない。香港も同様である。日本が「大好き」が64.8%、「好き」が33.3%、「嫌い」は皆無に近い。 

 

 日本人も台湾や香港に対して好感度が高い。台北駐日経済文化代表処が2023年に行った調査では、日本人の76.6%が台湾に対して親しみを感じると答えた。 

 

 近年、東日本大震災被害に対する台湾からのあたたかい支援金が日本で大きな話題となった。香港に対しては、中国政府の「弾圧」を受けて脱出、日本へ「亡命」した人への同情がある。 

 

 

 25年8月の訪日数で見ると、数字的には「中国」が圧倒的に多いが、中国の人口は14億2500万である。訪日客が100万人を超えたといっても、巨大な人口に比べると、そう多くはない。 

 

 これに対して台湾からは人口2350万人のうち、1か月に62万人が訪日した、香港からは人口750万人のうち22万人が訪日しているのである。 

 

 日本人の多くは、中国が、中国本土、香港、台湾と分かれていることは知っているだろうが、「中国人」訪日客と街頭で出会って、出身地域まで見分けるのはむずかしい。 

 

 しかし、日本が嫌いな人は日本に来ない、日本に来る人たちは「日本が好きな人が多い」のは間違いなさそうだ。 

 

(リサーチ班) 

 

 

 
 

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