( 329768 ) 2025/10/06 06:07:34 0 00 職場の求人で「派遣社員・時給2000円」にショック! 正社員の自分は「時給1500円」ですが、それでも正社員でいる“メリット”はあるのでしょうか?
求人サイトで派遣社員の時給を見て、「え、時給2000円!?」と驚いたことはありませんか?特に正社員として働いている人が自分の月給を時給換算してみると、思わず落ち込んでしまうこともあるかもしれません。
例えば、月給30万円の会社員が1日8時間、月20日働いた場合、時給換算で1875円です。一見すると派遣社員の時給2000円とほとんど変わらないどころか、派遣社員のほうが多くなっています。とはいえ、正社員には数字だけでは分からない「正社員のメリット」があるのです。
それでは、具体的に比較してみましょう。
派遣社員で時給2000円、1日8時間、月20日働いた場合の月収を計算してみましょう。
2000円×8時間×20日=32万円
一方、月給30万円の正社員の場合、同じ条件で働くと時給換算で1875円です。単純に比較すると、派遣社員のほうが少し高く見えます。
しかし、ここで注目すべきは「ボーナス」です。正社員は年間2回の賞与が支給されることが一般的で、仮に月給の2ヶ月分×2回、合計で年間4ヶ月分が支給されるとすると、年間ボーナスは30万円×4ヶ月=120万円です。そのため、月収とボーナスを合算すると、月収30万円の正社員の年間収入は30万円×12ヶ月+120万円=480万円になります。
一方、派遣社員が毎月32万円で12ヶ月働いた場合の年間収入は32万円×12ヶ月=384万円です。今回の前提では、時給だけで見ると派遣社員のほうが有利に見えることもありますが、年間で考えると正社員のほうが約100万円多く稼げることになります。
単純に月収だけでみると派遣社員のほうが正社員よりも稼げる場合もありますが、多くの場合はボーナスを含めると正社員のほうが給料の優位性があります。
また、給料面以外でも、正社員でいることによるメリットは少なくありません。
■社会保険の充実 正社員は健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険などにフルで加入できます。派遣社員も加入できる場合がありますが、勤務先や契約内容によって条件が異なることもあります。
将来的な年金受給額や医療費負担を考えると、正社員であることの価値は大きくなるでしょう。
■住宅ローンやクレジットでの信用 住宅ローンやクレジットカード審査では、安定した収入源として正社員が有利になることが多くあります。派遣社員の場合、契約期間や勤務形態によっては融資条件が厳しくなることもあるでしょう。
■キャリア形成とスキルアップ 派遣社員は契約期間が決まっているため、長期的なキャリアプランを描きにくい面があります。一方、正社員は評価制度に応じて昇給や昇進のチャンスがあり、専門性を高めたり管理職を目指したりすることも可能です。
また、会社の研修や資格取得支援など、スキルアップの機会も正社員に限定されている場合も少なくありません。
一見、派遣社員の時給が正社員よりも高くても、正社員には「安定した収入」「ボーナス」「社会保険」「キャリア形成」という長期的なメリットがあります。短期的な数字だけで働き方を選ぶと、将来的に損をしてしまう可能性もあります。自分のライフプランや価値観に照らして、総合的に判断することが重要です。
時給の数字に惑わされず、年間収入や福利厚生、キャリア形成なども含めて働く価値を見極めることが、長く働く上でのポイントと言えるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部
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