( 329788 ) 2025/10/06 06:24:54 0 00 写真:Motor-Fan
最新テクノロジーの塊ともいえるエンジンオイル。その一滴に求められる性能も時代ごとに刻々と変化している。本特集のはじまりでは、そんなオイルにまつわる基礎知識や最新トレンドをフューチャー。知っておきたい、さまざまな新常識をお届けする。
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かつて3000km毎にオイル交換が必要と言われた時代もあった。しかし昨今では、メーカー推奨の交換サイクルはどんどん延びている。日本車でもNAエンジンでは1万〜1万5000km毎。欧州車のなかには3万km毎を指定する車種もあるほどだ。その背景には、オイルの進化や環境への配慮などさまざまな要因があるが、誰にでも当てはまるかというと疑問が残る。
例えばシビアコンディション。都心部での渋滞や近所でのチョイ乗りなどが多いと、油温が上がり切らず水分が残ってしまい、オイルが希釈されるため劣化しやすい。さらに高温多湿な日本は、欧州と比べてオイルへの負担も大きいことを知っておきたい。
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オイルの粘り具合を表す粘度。SAE(アメリカ自動車技術者協会)が策定した粘度グレードに区分けされているが、現在の市場で流通しているオイルの大半を0W-20が占めている。某量販店のスタッフは「売れているオイルの約8割が0W-20」と証言するほど。
これは自動車メーカーがこぞって低粘度オイルの使用を前提とした、省燃費エンジンの開発を進めているから。柔らかく抵抗が少ないオイルを入れることで、燃費を稼ぐことができるのだ。ただし、粘度が0W-20であればオイルの性能はみんな同じかといえば話は異なる。各メーカーは、さまざまなベースオイルと添加剤の組み合せにより、キャラクターが異なるオイルが生み出しているのだ。
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新車価格が上昇し続けている昨今。1年でも長くクルマに乗り続けたいというひとが増えている。そこで人気なのが、走行距離が伸びたクルマをターゲットに開発されたハイマイレージ(アンチエイジング)オイル。摩耗が進んだエンジンでも密封性が高められるよう粘度指数を高めたり、オイル滲みや漏れを抑制するべくシール性を回復する添加剤を配合するなど、一般的なオイルとは異なる処方なのが特徴。スラッジやカーボンを除去する洗浄分散性を持たせたオイルも数多い。
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軽自動車なら3L前後、普通車なら4〜5L程度と、車種により異なるオイル量。4L缶では余りが出たり、フィルター交換まですると少し足りない……というケースもありがちだ。そうした無駄をなくせると好評なのが、オイルの量り売り。近頃は、銘柄や粘度を充実させている量販店も増えてきた。
ユーザーにとっては必要なオイル量をぴったり購入できて経済的だし、空き缶や容器のゴミも減らせるため環境にも優しい。現代にあったオイル販売方法といえる。
MotorFan/CarGoodsMagazine
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