( 330248 )  2025/10/08 06:23:38  
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残クレが終わったアルファード、査定は120万円。「このまま乗るか」「買い替えるか」で迷っています。費用を抑えるならどっち? 

 

トヨタの高級ミニバン「アルファード」。ファミリー層や送迎用など幅広い層に支持され、人気車種ゆえに「残価設定型ローン(残クレ)」で購入する方も多くいます。 

 

ところが5年契約の満了時期を迎えると、返却するのか、残価を支払って乗り続けるのか、新車に乗り換えるのかという決断を迫られます。 

 

今回のケースは、査定額が約120万円です。この条件のもとで「費用を抑える」という観点から見れば、どの選択肢が最も賢い判断になるのか見てみましょう。 

 

残価設定クレジット(残クレ)は、将来の残価をあらかじめ設定し、その残価を差し引いた分を分割で支払う仕組みです。契約終了時には、(1)車を返却して新車に乗り換える、(2)残価を支払って買い取ってそのまま乗り続ける、(3)返却して終了する、という主な3つの選択肢があります。 

 

査定額が120万円という条件であれば、残クレ満了後に車を返却する場合も、買い取って乗り続ける場合も、大きな損失にはつながりにくいと考えられます。 

 

ただし問題は、「その後の総費用」です。返却すれば新車ローンが再び始まり、買い取れば維持費や税金などの負担が続きます。このあたりの負担について、どう判断するかが分かれ道となります。 

 

上記の(2)の選択肢である、残価を精算して自分の所有で乗り続ける方法は、費用を抑えたい人にとって現実的な選択です。ローンの支払いが終われば毎月の支払いはなくなり、維持費の負担だけで済みます。アルファードの維持費を試算すると、以下のようになります。 

 

●車検:10~15万円(2年ごと) 

●自動車税:約5~6万円(毎年) 

●任意保険:年間5~10万円(条件により変更) 

●メンテナンス:タイヤ交換や消耗品で年間5万円前後 

 

これらを合わせた年間費用の総額は、一般的には30~50万円と見込まれます。走行距離や車の状態、使用条件によって修理代が増える可能性もありますが、新車購入に比べれば出費は明らかに少なく、今後数年は大きな買い物を控えたい家庭にとって、上記の(2)は適した選択肢といえるでしょう。 

 

さらにアルファードは耐久性も高く、中古市場でも需要があるため、あと数年走らせたあとでも一定のリセールバリューが期待できます。 

 

 

一方、新車に乗り換えると、最新モデルならではの恩恵が得られます。2025年モデルのアルファードは安全装備や燃費性能が大幅に進化しており、家族を乗せる安心感は非常に大きいです。 

 

しかし、問題はコストです。新型アルファードの価格はグレードによって幅がありますが、555~657万円の「Z」グレードが人気で、残クレを利用した場合でも、月3~6万円程度の支払いが続きます。また、任意保険料も新車補償をつければ割高になる傾向があります。 

 

したがって、出費を抑えるという観点からは新車乗り換えは明らかに不利といえます。ただし、「長期にわたって安心して使いたい」「最新の安全性能を求めたい」といった価値を重視する場合は、費用増を受け入れる理由として十分です。家計の状況や価値観に応じて、バランスを取ることが判断のポイントとなります。 

 

忘れてはいけないのが、「中古車として売却する」選択です。残クレ終了時にはディーラーに返却するのが一般的ですが、中古車需要が高い時期や条件によっては専門の買い取り業者に売却したほうが高値はつく場合があります。 

 

査定120万円が提示されているなら、複数業者に査定を依頼して比較検討すると130万円以上になる可能性も十分にあるでしょう。その差額を次の購入資金に充てられれば、新車でも中古車でも選択肢の幅が広がります。 

 

したがって、複数業者で査定を取り、相場を把握しながら売却先を検討することは、費用を抑えるうえで重要なポイントとなります。 

 

残クレ終了時に査定120万円という条件であれば、費用を抑えたい場合は「買い取って乗り続ける」ことが堅実な選択肢です。残価を精算すれば毎月のローン支払いはなくなり、その後は維持費のみの負担となります。 

 

新車乗り換える場合は、最新モデルの安心装備や快適性などの魅力がありますが、再びローンを組み高い維持費に追われることになります。中古車市場を上手に活用すれば、さらにコストを抑える方法もあり、複数の査定を受けて相場を正しく把握することが重要です。 

 

大切なのは、家計に無理のない判断をすることであり、冷静に費用と価値を見極め、自身のライフプランに合った選択をすることが、長く安心して車と付き合うための最良の方法といえるでしょう。 

 

出典 

トヨタ自動車株式会社 トヨタのクルマ アルファード 

 

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 

ファイナンシャルプランナー 

 

ファイナンシャルフィールド編集部 

 

 

 
 

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