( 330313 )  2025/10/08 07:24:23  
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ダウンタウンの松本人志(写真:アフロ) 

 

 吉本興業は10月2日、ダウンタウンの新配信サービス「DOWNTOWN+(ダウンタウンプラス)」を11月1日よりスタートすると発表した。 

 

「週刊文春」に女性問題を報じられたダウンタウンの松本人志(62)が活動休止から約1年10か月ぶりに復帰する舞台として選んだのは、テレビでもYouTubeでもなく、吉本が独自に立ち上げるサブスクリプション型プラットフォームとなった。月額1100円、年額1万1000円という料金設定で、松本プロデュースの新コンテンツや大喜利企画、トーク番組、さらにはダウンタウンの過去の番組、映画などのアーカイブも配信されるという。 

 

 ファンにとっては待ちに待った瞬間であり、SNS上では「やっと笑いを補充できる」「すぐに申し込みたい!」といった歓喜の声があふれた。その一方で、「謝罪も会見もなしはあり得ない」という厳しい反応も根強く、騒動の真相ををうやむやにしたままの活動再開に疑問を抱く層も少なくない。 

 

 ともあれ、注目されるのは「DOWNTOWN+」の“勝算”である。 

 

 お笑いコンビ・トミーズの雅は、同期であるダウンタウンの挑戦に期待を寄せつつ、10月4日放送の「せやねん!」(MBS)にて、「(収益は)恐ろしい金やで」と口にし、番組では専門家の試算をもとに「最低でも1万人の会員が見込まれ、年間で1億円以上。場合によっては10億円規模が動く可能性がある」と予想した。また、人気インフルエンサーのヒカルも同じような見解を示した。 

 

「ヒカルはYouTube動画で『最低でも(会員数)10万人、下手をすれば100万人もありうる。ダウンタウンでしか作れない笑いがあるわけやから』と太鼓判を押していました。収益の大部分は吉本興業が持っていくとしつつも、松本がテレビではなく有料チャンネルを主戦場にすることは『正しい選択』だと分析していました」(YouTubeライター) 

 

「DOWNTOWN+」の公式Xの登録者が配信1カ月前の段階で6万人超えとなっていることから、世間の声も「成功間違いなし」が大勢を占めるようだが、真逆の見立てをしているのが実業家のひろゆきである。今年8月、実業家でインフルエンサーの岸谷蘭丸と出演したYouTube動画の中で次のように持論を述べた。 

 

 

■若年層は「やらかしたタレントは消えるのが当然」 

 

「現在24歳の蘭丸は、視聴者からDOWNTOWN+について質問されると、『ガキの使い(の年末特番)で認知したくらいで、ほぼ見たことがない』と話し、大阪のお笑い芸人よりも、バカリズムやオードリーといった東京系の芸人に親しみを感じていると明かしました。さらに、蘭丸は『やらかしたタレントは消えるのが当然』というのが令和世代の感覚であるとし、松本がテレビから消えたことにも『そりゃそうでしょっ、すね』と、特別な感慨はない様子でした。その流れで、蘭丸から『(DOWNTOWN+は)コケると思いますか?』と聞かれたひろゆきは、『うん、僕は新規(のファン)が増えないと思っているんだよね』とバッサリ。最初に10万人が会員になったとしても『徐々に減っていく』と断言しています」(芸能記者) 

 

 ひろゆきが特に問題視したのは、有料制の難しさだった。 

 

「ひろゆきいわく、『有料は修羅の道』とのこと。YouTubeで無料なら『今月はやらない』で済むが、有料の場合は『やりません、出ません』となるとクレームが入り、ダウンタウンクラスならネット記事で会員のネガティブなコメントが報じられ続ける可能性がある、とも。『その戦いは相当にきつい』と分析しつつ、YouTubeであれば若い層が目に触れられるが、有料であればダウンタウンを知らない人たちが、ダウンタウンが何をやっているか知らないまま距離が離れていってしまうと指摘。蘭丸も『絶対YouTubeでやったほうが良いっすね』と同調していました」(前同) 

 

 ネット上でも「有料コンテンツだろうが切り抜きはYouTubeに出回ってしまう」「逃げ回っている印象の中で復帰はどうだろう」といった懐疑的な意見が出ている一方、「国内の大手配信者でも数千人だから、ダウンタウンなら余裕」と期待する声もあるなど、意見はさまざまだ。 

 

 松本は過去に「演者が客を選ぶ」1万円ライブや「観客が見終わった後に値段を決めて出口で払ってもらう料金後払い制」を仕掛けたことがあったが、月額1100円という強気の価格設定にもプライドがにじみ出ているように映る。「DOWNTOWN+」は松本の信念と矜持を映す実験場になりそうだが、「固定ファンだけを相手にした有料サービスは必ず縮小していく」というひろゆきの大予測は、果たして的中するだろうか。 

 

(泉康一) 

 

泉康一 

 

 

 
 

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