( 125205 ) 2024/01/04 23:05:04 0 00 (ブルームバーグ): 東京都大田区内の羽田空港のC滑走路で2日午後5時45分ごろ、火災が発生した。日本航空(JAL)516便が着陸した後に、海上保安庁の機体と衝突した。
JALの広報担当者は、乗員乗客379人が全員脱出したと明らかにした。斎藤鉄夫国土交通相によると、海保機に搭乗の6人のうち、機長1人が脱出し、5人が死亡した。
516便は午後4時に新千歳空港を出発。乗客367人と乗員12人の合計379人が搭乗していたが、シューターも使って全員脱出した。衝突の原因などについては現時点で不明という。JALは会見で気分が悪いと訴えた乗客4人を病院に搬送したとの報告を受けていることも明らかにした。
同社の堤正行常務は同日夜に開いた記者会見で、管制との通信は事故の根幹に関わるため言えないとした上で、「滑走路に通常通りの侵入をし通常通りの着陸操作を開始したところ衝撃があって事故にいたった」と述べた。青木紀将常務は通常なら着陸許可が出ていたと考えられるが断定はできないとした。
首相官邸がX(旧ツイッター)に投稿した発表によると、岸田文雄首相は関係省庁、関係機関が連携し、早急に被害状況を把握し、適切に情報を提供するよう指示した。
海上保安庁の瀬口良夫次長は同日夜開いた会見で脱出した機長は意識があり、滑走路上で機体が爆発したと機長から報告を受けたと明らかにした。管制とのやりとりの詳細は確認中という。同機は地震の被災地に食料や寝具、毛布などを届けるため、新潟空港に向けて飛行する計画だったという。また、国交省の平岡成哲航空局長は、午後9時30分にA・B・Dの滑走路の運用を再開したと明らかにした。
ANAホールディングス傘下の全日本空輸によると、羽田空港滑走路閉鎖以降の同空港発着の国内線は全便欠航が決定し、計110便という。3日の国際線については金浦-羽田の1便の欠航を予定する。
ヒューマンエラーの可能性
航空アナリストの鳥海高太朗氏は今回の事故原因について、JALか海保機、管制官のいずれかのヒューマンエラーとの推測を示した上で、JAL機には着陸許可が出ているはずで、そこに出発機がいることは通常ありえないと、ブルームバーグの取材に答えた。海保の機体のような小さい飛行機が夜間に離陸する機会は少ないとも述べた。
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