( 125257 )  2024/01/05 00:32:24  
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海上保安庁の航空機が羽田空港の滑走路に侵入し、日本航空の航空機と衝突する事故が発生し、5人が亡くなった。

この事故の原因について、両機の間に「食い違い」があったことがわかりつつある。

日本航空と管制の間では、着陸許可の説明は一致していたが、海上保安庁と管制の間では、滑走路手前での待機指示に対して海上保安庁の機長が滑走路侵入許可を得ていたという違いがあった。

交信記録から、機内のコミュニケーションの不足や認識の食い違いが原因である可能性が示唆されている。

(要約)

( 125259 )  2024/01/05 00:32:24  
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海保機なぜ滑走路に進入? JAL機炎上…直前の“食い違い” 

 

日本航空と海上保安庁の機体が衝突し、5人が死亡した事故。なぜ海保機は滑走路に侵入してしまったのか?その原因を読み解きます。 

 

【写真】なぜ進入?滑走路には焼け焦げた機体 

 

客室乗務員 

「鼻と口を覆って姿勢を低くして下さい」 

「今すぐ飛び出さないで下さい!ご協力お願いします」 

 

衝突直後の機内。窓の外が炎で赤く染まる緊急事態のなか、乗客たちは姿勢を低くして避難を待っています。 

 

2日午後6時前、突然、滑走路が赤く光りました。日本航空516便と海上保安庁機が、羽田空港のC滑走路で衝突し、5人が死亡した事故。直前の状況について、“食い違い”が生じてきています。 

 

日本航空と管制のあいだでは、双方ともに着陸許可の説明は一致しています。 

一方、海保と管制では、滑走路の手前で待機を指示した管制に対し、海保の機長は滑走路への侵入許可を得ていたと、説明に違いがあることがわかりました。 

 

3日公開された交信記録では― 

 

午後5時43分12秒 JAL機 

「JAL516、滑走路34R(C滑走路)に進入を継続します」 

 

午後5時44分56秒 管制 

「JAL516、滑走路34R(C滑走路)着陸支障なし。風310度、8ノット」 

 

午後5時45分01秒 JAL機 

「滑走路34R(C滑走路)、着陸支障なし。JAL516」 

 

管制官の指示を復唱しながら、着陸に入る日本航空機。その10秒後に、海保の機体とのやりとりがありました。 

 

午後5時45分11秒 海保機 

「タワーJA722A、C誘導路上です」 

 

午後5時45分11秒 管制 

「JA722A、東京タワー(管制)こんばんは」 

「1番目、C5上の滑走路停止位置まで地上走行してください」 

 

午後5時45分19秒 海保機 

「滑走路停止位置C5に向かいます。1番目、ありがとう」 

 

管制の指示では、C5に移動し、待機するはずだった海保の機体。なぜ、滑走路に侵入してしまったのでしょうか? 

 

元日本航空機長・塚原利夫さん 

「一般論ではあるが、左席に座っている機長が飛行機を動かして、右席に座っている副操縦士が無線・管制担当」 

 

元日本航空機長・塚原利夫さんは、管制と海保機のあいだでの「食い違い」は、機長と副操縦士の認識の違いが発端だったのではないかと推測します。 

 

元日本航空機長・塚原利夫さん 

「無線の記録では、副操縦士が『滑走路手前で止まってください』という指示に対して、『はい、止まります』と答えている」 

 

塚原さんが「止まります」と指摘しているのは、海保機の「停止位置C5に向かいます」という発言。 

 

元日本航空機長・塚原利夫さん 

「でも結果的には、それが機長と副操縦士の中でうまく意思の疎通が取れてなくて、(機長が)滑走路に入っていい、あるいは離陸していいと、何か思い込みがあったのではないだろうか。機長と副操縦士の認識に明らかに何か差があったのだろう」 

 

 

 
 

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