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海上自衛隊の油槽船1号が、2024年1月7日に能登半島地震の災害状況に対応するために派遣された。

この支援船は、新しく比較的大きなサイズであり、船内に600万リットルの燃料を積載できる。

災害派遣中の艦艇に給油支援を行うために選ばれたが、通常の補給艦とは異なり、油槽船は速力や乗員数が少なく、航行中に給油できない特徴がある。

このような特性から、日本の沿岸域での緊急支援や自衛隊基地への燃料供給が行える利点がある。

なお、同型の油槽船2号も同様に呉基地を母港としている。

(要約)

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海上自衛隊の油槽船1号。母港は呉(柘植優介撮影)。 

 

 海上自衛隊呉地方総監部は2024年1月7日(日)、能登半島地震による災害派遣で、呉警備隊所属の油槽船01号を派遣したと発表しました。 

  

 同船は「YOT-01」とも呼ばれる支援船で、2022年4月に就役したばかりの比較的新しい船です。船体サイズは全長約105m、全幅16m、深さ8.8mで、基準排水量は4900トン。船内に設けた貨油タンク12個に軽油や重油などの船舶燃料、ジェット燃料などを最大600万リットル(約4900トン)積載することが可能です。 

 

【真横から見ると?】災害派遣された油槽船1号、違うアングルから見る(写真) 

 

 呉地方総監部の説明によると、災害派遣に従事中の艦艇に対し、現地で給油支援を行うために派遣されたといいます。 

 

 一見すると油槽船01号は、洋上の艦船に給油や物資の受け渡しを行う補給艦とよく似ています。しかし、油槽船は各地に点在する海上自衛隊の拠点へ、製油所や貯油所などから燃料を運ぶためのもので、並走しながら給油や物資の授受を行える補給艦のような設備や装備は備えていません。 

  

 また速力も22ノット(約40.7km/h)以上を発揮できる補給艦と比べ、油槽船は航海速力12.6ノット(23.3km/h)とそれほど速くなく、乗員数も、補給艦であれば100人以上乗り込むのに対して、油槽船は最大14人と圧倒的に少ない人数で運用することが想定されています。 

  

 今回、油槽船が災害派遣中の艦艇に対して給油等を行うべく向かったのは、補給艦のように航行しながら給油する必要がないから、そして日本の沿岸域であるため短期間で海上自衛隊の基地へ戻れるからだと考えられます。 

  

なお、海上自衛隊には油槽船1号のほかに、同型艦として油槽船2号(YOT-02)もあり、両艦とも呉基地を母港としています。 

  

 

乗りものニュース編集部 

 

 

 
 

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