( 128169 )  2024/01/13 13:13:19  
00

イタリアのPIAGGIO(ピアッジオ)が2020年から発売した配達用スクーター「Mymoover(マイムーバー)」は、ホンダの「ジャイロ」系と似た特徴を持つが、リアボックスなど新しい魅力も備えている。

マイムーバーは、巨大なリアボックスを標準装備し、最大積載量が60kgで、フロントキャリアの最大積載量も20kgある。

また、大径タイヤ、高性能のエンジンなど運動性や快適性にも優れている。

しかし、価格は94万6000円で、高価格な配達用スクーターと言える。

(要約)

( 128171 )  2024/01/13 13:13:19  
00

 ホンダ「ジャイロ」系のイタリアバージョン? イタリアの「PIAGGIO(ピアッジオ)」が2020年から(日本市場への導入は2023年から)発売を開始した配達業務用スクーター「Mymoover(マイムーバー)」と初めて対面した私(筆者:中村友彦)はそんな印象を抱きました。その一番の理由はフロント1輪/リア2輪というタイヤの配置ですが、フロントボディが左右にスイングすることや、直立状態での停止を可能とするチルトロック+パーキングブレーキを装備している(サイドスタンドとセンタースタンドは存在しない)ことなども、「マイムーバー」と「ジャイロ」系に通じる要素です。 

 

【画像】ピアッジオ「Mymoover(マイムーバー)」を詳しく画像で見る(16枚) 

 

ピアッジオ「Mymoover(マイムーバー)」に試乗する筆者(中村友彦) 

 

 もっとも、マイムーバーはジャイロ系とは一線を画する魅力を数多く備えています。中でも最も目を引くのは、最大積載量60kg/容量261Lの巨大なリアボックスですが、フロントキャリアも相当に頑丈な構成で、最大積載量は20kgです(ただし法規を考慮して、ピアッジオ・グループ・ジャパンはトータルでの最大積載量を60kgと公表)。 

 

 ジャイロ系がリアボックスを標準装備していないこと、ホンダが設定する最大積載量がフロント5kg/リア10kg(法規では30kgまでOK)という事実を考えれば、マイムーバーの積載性能は驚異的と言って良いでしょう。 

 

 それに加えて、フロント16インチ/リア12インチの大径タイヤ、3輪すべてに配置されたブレーキディスク+キャリパー、10.9psを発揮する排気量125ccクラスのエンジンなども、マイムーバーの特徴です(ジャイロ系は、タイヤがフロント10インチ/リア8インチ、ブレーキは機械式ドラム×3で、排気量50ccクラスのエンジンは最高出力4.6ps)。 

 

 こういった事実から推察すると、マイムーバーは運動性や快適性という面でも侮り難い資質を備えているのです。 

 

 しかし価格(消費税10%込み)の方は、「ジャイロX(ベーシック)」の40万4800円(スタンダードは42万67800円)、「ジャイロキャノピー」の57万900円を大幅に上回る、94万6000円です。 

 

 充実した装備を導入しているのだから、それはまあ当然……と言えなくはないですが、配達業務用スクーターとして考えるとなかなかの高額車です。 

 

 

 
 

IMAGE