( 128723 )  2024/01/15 12:32:42  
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石川県珠洲市での地震で妻と3人の子供を失った大間圭介さんが喪主を務める告別式で、地震の瞬間や家族との思い出を語った。

大間さんの妻とは29歳で結婚し、子供たちとの思い出を話しながら悲しみを語った。

(要約)

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家族の写真が飾られた祭壇の前で、思いを語る大間圭介さん(13日、金沢市内で) 

 

 帰省先の石川県珠洲(すず)市で能登半島地震の土砂崩れに遭い、妻と子供3人を失った男性が14日、告別式で喪主を務めた。地震発生から2週間。悲しみをこらえながら、「いつまでも一緒にいたかった」と気丈に語った。(小峰翔) 

 

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 あの日、石川県警の警察官、大間圭介さん(42)(金沢市)は、妻はる香さん(38)、長女優香さん(11)、長男泰介君(9)、次男湊介(そうすけ)ちゃん(3)とともに、珠洲市内にあるはる香さんの実家にいた。 

 

 居間のこたつでくつろぐ、いつもどおりの元日だった。突然の揺れに、大間さんは屋外に出て、安全を確認した。その直後、2度目の揺れに襲われた。目の前で裏山の土砂が崩れ、家を押し流した。気が動転し、「何とか生きていてほしい」と4人の名前を叫び続けた。 

 

 消防などの捜索で4、5日に4人全員が見つかった。「寒かったね。怖かったね。助けてあげられなくてごめんね」と声を震わせた。 

 

 夫婦ともに珠洲市の出身。大間さんが29歳の時に結婚した。出張が多く、その間も、はる香さんは金沢市内の自宅をしっかり守ってくれた。「子供たちが巣立ったら2人で旅行したいね、と言ってくれていた。ずっと一緒にいたかった」 

 

 医師を目指していた優香さんは、大間さんに頻繁に手紙をくれた。2021年、東京五輪・パラリンピックの警戒警備で東京に出張する前日にも、「向こうで読んでね」と手紙を渡してくれた。「頑張ってね。大好き。帰りを待っているよ」。きれいな字がぎっしりと詰まっていた。仕事中に思い出すと、「頑張らなだめやな」と気が引き締まった。 

 

 家族思いの泰介君は、率先してゴミ出しをしたり、洗濯物をたたんでくれたりした。小遣いを家族のために使うこともあり、「自分に使え」と言っても聞かなかった。昨年の大間さんの誕生日には暖かいトレーナーを贈ってくれた。「だからクリスマスには、ゲームも服もカードもいっぱい買ってあげた」 

 

 甘えんぼの湊介ちゃんには、赴任先から帰るたびに抱っこと高い高いをせがまれた。きょうだいと年が離れていることもあり、家族全員からかわいがられた。 

 

 

 
 

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