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2023年12月25日、ソフトバンクの和田毅投手が契約を更改した。

西武からソフトバンクにFAで移った山川穂高選手に対する人的補償として甲斐野央選手が移籍することが発表された。

しかし、日刊スポーツが西武が和田毅投手を指名する方針であると報道したことから、ファンの間に波紋が広がった。

FA制度の欠陥が露呈し、西武とソフトバンクの間で騒動が起こっている。

 

 

これにより和田毅投手はプロテクトリストから外れることが明らかになった。

日本プロ野球のFA制度に問題があり、見直す時が来ているとする声も出ている。

(要約)

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契約を更改したソフトバンクの和田毅投手=2023年12月25日午後、福岡PayPayドーム - 写真=時事通信フォト 

 

西武からソフトバンクにFAで移った山川穂高選手(32)の人的補償として、両球団は1月11日、甲斐野央選手(27)が西武に移籍すると発表した。だが、同日付の日刊スポーツが「西武は和田毅投手を指名する方針を固めた」と報道していたため、ファンの間には波紋が広がった。一連の「騒動」の背景にはなにがあったのか。ライターの広尾晃さんが解説する――。 

 

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■FA制度の欠陥が露呈した西武―ソフトバンクの騒動 

 

 諸事多難な幕開けとなった2024年だが、プロ野球も仕事始め早々、山川穂高のFA移籍にまつわる問題が、物議をかもしている。 

 

 2022年オフ、知人女性へ性的暴行をした疑いで、埼玉西武ライオンズ(当時)の山川穂高は今年5月23日に警視庁麻布署によって書類送検されていた。東京地検から嫌疑不十分で不起訴処分とされ、球団によって無期限の謹慎処分になっていた。 

 

 しかし2023年オフに「FA(フリーエージェント)権を有する」ことが確認され、12月に福岡ソフトバンクホークスにFA移籍、入団会見はあたかも謝罪会見のようになった。 

 

 高額年俸を得ていた山川の移籍に際してライオンズはホークスに対して「人的補償」を求める権利があった。1月11日、それが現役2番目の年長投手で、通算158勝のチームのレジェンド、和田毅であると日刊スポーツによって報じられると、ホークスや王貞治球団会長への批判の声が高まった。 

 

 日刊スポーツによると、その後、ライオンズは「和田を指名する方針を固めていた」が、「反響の大きさなどを鑑み、両球団が話し合って急きょ方針を転換」し、再度の協議の結果、救援投手の甲斐野央を指名したという。 

 

 (日刊スポーツ2024年1月11日配信記事) 

 

 この騒動によって、和田毅は、戦力として確保しておきたいと球団が考える「プロテクトリスト」から外れていることが明るみに出た。和田毅にとっては心穏やかならぬことではあろう。 

 

 今回に限らず、日本プロ野球のFA制度には問題があり、筆者はFA制度を見直す時が来ていると考えている。まずはFA制度ができた経緯からみていきたい。 

 

 

 
 

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