( 129757 )  2024/01/17 22:51:31  
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山梨県警の男性警察官が、石川県輪島市の避難所で車内で遊ぶ子供たちにパトカーの中で遊ぶ機会を提供し、笑顔で見守っていた様子が報じられた。

子供たちは地震で避難所にいるが、警察官は子供たちに楽しい時間を提供することを思いやりとして行動した。

山梨県警のコメントでは、被災者の心情に寄り添った活動を行っていると説明しており、若手警察官の配慮によって暖かい時間が過ごされた。

(要約)

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山梨県警のパトカーの前で男性警察官と記念撮影する蒼太さん(右)と藍さん(左)=石川県輪島市河井町の市立輪島中学校で2024年1月16日午後0時18分、水谷怜央那撮影 

 

 「泥棒止まれ~」「逮捕するぞ!」――。雪が降り積もる石川県輪島市。能登半島地震発生後避難所となっている市立輪島中学校の外で16日、元気な子供の声が響いた。近くで取材していた記者が駐車場に向かうと、パトカーの車内でスピーカーを通して遊ぶ子供たちと、その様子を笑顔で見守る山梨県警の男性警察官(24)の姿があった。 

 

【写真まとめ】本物のパトカーに乗って遊ぶ子供たちに警察官も笑顔 

 

 パトカーの運転席と助手席に乗り「車を盗んだ犯人を逮捕する警察官」になりきって遊んでいたのは、小学2年生の坂口蒼太さん(8)と小学1年生の藍さん(6)。連れ添った母、秀佳さん(43)によると、1日の地震で自宅の倒壊はまぬがれたが、隣家が崩れる恐れがあるため、家族5人で輪島中に避難している。この日避難所内で子供2人が遊んでいたところ、見回りにきた警察官らに「よかったらパトカーに乗ってみない?」と声をかけられたという。 

 

 男性警察官は山梨県警地域課所属。石川県の被災地応援で13日から輪島市に入り、避難所の見回り活動などをしてきた。蒼太さんと藍さんに声をかけた理由について「子供たちは同じ場所にずっといて退屈だろうなと思った。パトカーに乗せて気分転換になればと思って声をかけた」と説明する。 

 

 今回の男性警察官の対応について、山梨県警地域課は、毎日新聞の取材に「山梨県警では、被災者の心情に寄り添った活動にあたるよう指示する中で、部隊員が避難所に立ち寄った際、子供たちを少しでも元気づけようと保護者の了承を得て、パトカーに乗ってもらった」と理解するコメントを出した。 

 

 男性警察官が話す横で蒼太さんが「大きくなったら警察官になります」とスピーカーを通じて話し、周囲の笑いを誘った。最後は敬礼をしてお別れ。若手警察官の粋な計らいにより、冷え込む被災地に心温まる時間が流れていた。【水谷怜央那】 

 

 

 
 

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