( 129899 ) 2024/01/18 12:46:31 0 00 避難所に設けられた遊び場で、工作やお絵描きをして遊ぶ子どもたち=15日午後、石川県七尾市の「能登島地区コミュニティセンター」
能登半島地震で被災した石川県七尾市の能登島では、子供たちが集まって遊べる場所をつくる試みが始まった。
【能登半島地震】空から見た被害状況
避難生活で孤立しないよう、工作やボードゲームで楽しい時間を過ごせる一方、「地震ごっこ」で遊ぶ子もおり、保護者からは心への影響を懸念する声も聞かれた。
七尾市の指定避難所となっている「能登島地区コミュニティセンター」では、午前9時から午後5時まで、敷地内の「伝承の館」を子供たちの遊び場として開放している。「見て見て、キーホルダーできたよ」「また負けたー!」。15日午後に様子を取材しに行くと、ドアを開けた瞬間に子供たちの楽しそうな声が聞こえてきた。
木の枝や松ぼっくりで人形を作る子、将棋やトランプで歓声を上げる子。小学生を中心に約30人が参加し、保護者や保育士のほか、地域の中学生も見守り役を務める。市立能登香島中1年の男子生徒(13)は「学校はいつ始まるか分からず、家にいてもずっと一人でゲームをしてしまう。ここはみんなで遊べる大事な場所」と話す。
気がかりなこともある。保護者の沢野広美さん(50)によると、緊急地震速報の音をまねて電子ピアノを弾いたり、「避難しろ」と叫んで地震ごっこをしたりする子がいるという。岩手県出身の沢野さんは東日本大震災も経験しており、「被災地でそうしたことが起きるとは知っていたが、本当にあるんだ」と驚く。
参加者の中には、家が全壊した子もいる。沢野さんは「今後は心のケアも必要になってくると思う。自分も子供たちが発するサインを見逃さずに、話を聞いてあげたい」と語った。
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