( 132694 ) 2024/01/26 14:41:10 0 00 人脈には「良い人脈」と「残念な人脈」があるといいます(写真:tadamichi/PIXTA)
「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」 と心理学者のアドラーが考えたように、ほぼ全ての人が人間関係で悩んだ経験があるはず。 「人から嫌われたくない」「飲み会のような場を避けたい」「面白いことを言わないといけない」。そんな悩みを一度でも感じたことのある方にオススメなのが「笑いの力」を利用すること。 元お笑い芸人である中北朋宏氏は、芸人引退後に未経験でコンサル業界に転職し、「笑いの技術」を駆使して3年で売り上げナンバーワンに。その後、起業して株式会社俺を設立。現在は芸人のセカンドキャリア・転職を支援する『芸人ネクスト』と、「お笑い」と「コミュニケーション」を掛け合わせた、心理的安全性や営業力を向上させる独自のノウハウ「コメディケーション」を260社、2万6000人以上に提供している。
【図解で簡単にわかる】「良い人脈」を作るための方法
最新刊『おもしろい人が無意識にしている 神雑談力』では、中北氏のこれまでの経験から培った「笑いをビジネスに活かす技術」を網羅。
以下では、その中北氏が「良い人脈の作り方」について解説します。
■「良い人脈」と「残念な人脈」の特徴
「社会人たるもの人脈が重要」「成果を出すためには人脈が重要」「成功者になるためには人脈が重要」など、人脈が重要であるという話を聞いたことがあるのではないでしょうか。
お笑い芸人から転職したばかりの私も、「人脈が重要」という言葉を信じて数多くの会に出席しました。
が、残念なことに名刺というただ名前の書いてある紙を大量に手にしただけでした。
一方で、株式会社俺を創業してから7年目となり、何もない私がこうして経営をし、社員を雇い、会社を成長させ続けられるのも「人脈」のおかげでもあります。
つまり、すべての「人脈」が重要なわけではありません。
「人脈」には「良い人脈」と「残念な人脈」があるということです。
例えば、簡単に「良い人脈」と「残念な人脈」の特徴をお伝えすると、
「良い人脈」とは…… ① 応援してくれる ② 困ったときに助けてくれる
「残念な人脈」…… ① 都合の良いように扱われる ② 利用しようと虎視眈々とうかがっている
■人脈はアクセサリーではない
「良い人脈」の方々は、無条件で助けてくれることが多いです。
特に、あなたが不調なタイミングでも関係なくあなたの味方になってくれます。あまり甘えすぎるのも禁物ですが……。
一方で、「残念な人脈」は、あなたのことを基本的に利用しようと考えており、アクセサリーのように人脈を捉えている傾向があります。
あなたの調子が悪く、本当に助けてほしいときには蜘蛛の子を散らすように離れていきます。
最近、タレントの炎上などを見ていると、急に手の裏を返すようにバッシングが増えたりするのを、よく見受けることがあるのではないでしょうか。
当然ではありますが、成果を上げる人や成功していく人は「良い人脈」に囲まれており、応援したくなる人であることは間違いありません。
では、どうすれば「良い人脈」に囲まれ、「残念な人脈」が寄り付かない人になるのでしょうか。
■良い人脈に囲まれている応援したくなる人の特徴
会社向けに研修などで「応援したくなる人の特徴を洗い出してください」という簡単なワークをすると、数多くの方が近しい特徴を洗い出します。
例えば、「素直」「一生懸命」「チャレンジする」などです。
他にも、キャロル・S・ドゥエック(著)『マインドセット「やればできる!」の研究』を参考にお伝えすると、
・新しいことにチャレンジしたい ・努力は何かを得るために欠かせない
・批判から真摯に学ぶ ・他人の成功から学ぶ などの特徴を持ち合わせた人が、良い人脈に囲まれ応援したくなるわけです。これらの特徴を持った部下や後輩が自分の元に現れたなら「応援してあげたいな」と思いますよね。
一方で、「残念な人脈」に囲まれ応援したくない人の特徴としては、
・失敗を恐れ、チャレンジしない ・言い訳をして努力をしない ・批判的な意見は無視する ・他人の成功に嫉妬する などの特徴ばかりを持ち合わせていると応援したいと思えません。
「残念な人脈」に囲まれているどころか、周りにあまり人がいない可能性すらあります。
また、自分が「残念な人脈」に囲まれているかを簡単に判別する方法として、自分の周りにいる人を思い浮かべ「心から応援したいと思える人はいるのか?」と自分に問いかけてみてください。
もし、誰の顔も思い浮かばなければ、今ある「人脈」というものは名ばかりで、あなたの人生にとって必要のない人が周囲に多いことがわかります。
そういう場合は、今すぐにでも人間関係の断捨離をお勧めします。
なぜ、断捨離が必要かというと「ダンバー数」という理論を聞いたことがあるでしょうか。
諸説ありますが、一つの参考として紹介します。
「ダンバー数」とは、1993年イギリスの人類学者ロビン・ダンバーが、霊長類の脳の大きさと群れの大きさとの間に相関を見いだしたものです。
霊長類が親密なグループを築くとき、群れの大きさは大脳皮質の大きさに相関し、人間が円滑に安定して維持できる関係は150人程度だという理論を発表しています。
つまり断捨離をしなければ、「良い人脈」を増やしていきたくても、「残念な人脈」で関係構築するための容量が埋まっているため、「良い人脈」を引き寄せる特徴を増やしたとしても無駄に終わってしまうからです。
さて、最後に私の経験則から人に応援してもらうために最も重要なことを一つお伝えします。
■人から応援してもらうために「ビジョンを決める」
これまでお伝えしてきた特徴は、「良い人脈」に囲まれ応援してもらうためには非常に重要な特徴になります。
ただ、「良い人脈」に囲まれたとしても、人から応援してもらうためには明確に足りてないものがあります。
それは、「ビジョン」を明確にするということです。
具体的には、自分は「何を目指しているのか?」「何を成していきたいのか?」「何を応援してほしいのか?」。
これらを明確にすることで「良い人脈」が助けるための行動を起こしやすくなるわけです。
ただ、どのように「ビジョン」を作ればいいのか……。
そう思う方も多いのではないでしょうか。
そこで、株式会社俺がビジョンを作り発信するうえで大切にしている5つの要素をご紹介します。
① 違和感が残る言葉を使う 耳馴染みが良い言葉は、頭に違和感なく入ってくるが、記憶に残らない ② 少しだけ面白味を入れる 「カッコイイ言葉」を使わず「クスッとくる言葉」を使うことで記憶に残す ③ 自分がメッセージを届けたい人が共感する言葉を使う 「ある人からは馬鹿にされるが、ある人からは絶賛される」が丁度良い ④ 背景のストーリーに独自性がある
あなたが「なぜ、やりたいのか?」の背景にあるストーリーに独自性を込める ⑤ 自分が口にして気持ちが良い 自分が口にしていて、しっくり来なくては熱もこもらず人が動くことはない
このような5つの要素が非常に重要になります。
ぜひ、「良い人脈」が集まる人の特徴を実行し、ビジョンを周囲に語ってみてください。
間違いなく周囲に自分が大切だと思える人が集まってきます。
中北 朋宏 :俺 代表取締役社長
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