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自民党の石破茂元幹事長が自身のブログで、裏金事件をめぐる党内の派閥解散を受けて、「想像を遥かに超えた圧力」という経験を振り返った。

総裁選挙における派閥の優先や力の在り方に疑問を呈し、改革が必要だと主張した。

(要約)

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自民党の石破茂元幹事長(2023年7月撮影) 

 

 自民党の石破茂元幹事長は28日までに自身のブログを更新し、裏金事件をめぐり解散表明が相次ぐ党内の派閥をめぐり、かつて自身が体験した「想像を遙かに超えた圧力」の思い出をつづった。 

 

【写真】石破氏「今回1番厳しかった」政治資金パーティー 

 

 自身が初当選後の1989年6月に竹下登氏が退陣し、中曽根派の宇野宗佑氏が後継総裁に選ばれた際のことを振り返り「当時当選一回生であった私たちは、宇野外相の政策も人柄も全く知らないままに、総裁選出のために開かれた両院議員総会で賛成の起立をすることになりました(自民党の党則には、緊急の場合は正規の総裁選を行わず、総裁を両院議員総会で選出できるとの規定があります)」と記し「その際、中曽根派幹部の先輩議員に『何故宇野先生なのですか?』と尋ねたところ『自分も宇野さんはよく知らないが、おそらく外交の継続性ということなのだろう』との答えが返ってきて、随分といい加減なものだと思ったものです」と振り返った。 

 

 宇野政権は69日の短命に終わり、再び正式な総裁選ではない両院議員総会で海部俊樹氏が総裁に選ばれたことに思いをはせ「正規の総裁選挙によらない選出に納得できない我々当時の若手議員は、総裁選の実施を求めて随分と行動した」と明かし、その行動に対し「派閥幹部からの『これ以上やるのなら派閥を出ていけ!』という圧力は想像を遥かに超えるものでした」とも回顧。「海部内閣も派閥の論理によって倒れ、その後の宮沢喜一内閣は内閣不信任案が可決されて、自民党の分裂と細川護熙内閣の成立による下野に至ります」と、つづった。 

 

 「今までも、自民党本部があまりに国民の意識と乖離した時、政治は混乱に陥り、結果として国民生活に大きな打撃を与えてきました。ともすれば国民の思いや個々の議員の判断よりも、派閥の利害や数の論理が優先して総理・総裁が決まっていく、という自民党の在り方は、今回の派閥解散を契機として改められるべきものと思っております」とも記した。 

 

 石破氏もこれまで4度、自民党総裁選に立候補したが、地方票では支持を集めて善戦しても、派閥の力が物を言う国会議員による投票で支持が集まらず、いずれも敗れた。 

 

 

 
 

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