( 133794 )  2024/01/29 23:30:18  
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2024年12月2日に保険証が廃止され、マイナンバーカードが代わりとなり、マイナー保険証の利用が増える中、災害時にマイナンバーカードを持ち出すことについての問題が議論されている。

大規模停電や医療機関の機器が動かない状況下ではマイナンバーカードの利用が難しい一方で、保険証がなくても医療適用を受けられるという指摘もある。

厚生労働省にも問い合わせたが回答は得られていない。

(要約)

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災害時にマイナンバーカードを持ち出す余裕は、果たしてあるのか? 

 

 2024年12月2日、保険証が廃止され、マイナンバーカードが保険証の機能を有するようになる。だからなのか、能登半島地震の発生から3週間たった1月23日、河野太郎デジタル相の口から、「避難の際にはマイナンバーカードと一緒に避難を」という趣旨の発言が飛び出した。 

 

 マイナンバーカードの利用には、通信機器への接続を要するものが多い。マイナ保険証の場合、医療機関に読み取り用カードリーダーが設置されている。だが大規模停電が続けば、こうした機器は動かない。マイナ保険証に一本化された後、もし大災害が起きたら――。 

 

■「氏名」「年齢」「勤務先の事業所名」を申告 

 

 現在は、マイナ保険証と従来の保険証の併用期間だ。自身が被災した場合に備えて、現行保険証の運用が終了するまでは、自分の保険証のコピーを取っておくと役に立つ。これを現金や常備薬など、非常時に備えて入れておく「防災ボトル」の中に一緒に詰めておくと、いざというときに使えるだろう。単純に保険証を紛失した場合も、代わりになりそうだ。 

 

 だがマイナ保険証のみの世の中になったら、コピーの取りようもない。能登半島地震のような大規模地震が起きた際には、仮にマイナンバーカードを持って避難しても、停電でカード情報を読み取ってもらえなければ「無保険証状態」と同じだ。 

 

 J-CASTニュースBiz編集部は、このような場合の対処法を、全国健康保険協会に聞いた。 

 

 担当者によると能登半島地震を含め、大規模災害発生時には「保険証がなくても問題ない」と話す。医療機関で「氏名」「年齢」「勤務先の事業所名」を述べれば、保険適用を受けた上で医療機関を受診できるとの説明だ。 

 

 なお、編集部は厚生労働省の担当課にも、マイナ保険証の災害時における使用について電話取材を試みた。複数回かけたが、いずれの際も担当者が不在とのことで、答えてもらえなかった。 

 

(J-CASTニュースBiz編集部 坂下朋永) 

 

 

 
 

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