( 138386 )  2024/02/12 13:04:49  
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岸田文雄首相がウクライナを訪問し、ウクライナの復興を支援するために日ウクライナ経済復興推進会議を開催する。

日本企業の投資を促進し、岸田首相やウクライナ首相らが出席するほか、会場にはG7加盟国とポーランドの駐日大使も招待する。

会議では20以上の協力文書への署名が目指されており、軍事分野の支援に制約がある日本は非軍事分野での復旧・復興支援に取り組む考え。

(要約)

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ウクライナを訪問し、ゼレンスキー大統領(右)と会談する岸田文雄首相=2023年3月21日、キーウ(キエフ)(AFP時事) 

 

 政府はロシアの侵攻を受けるウクライナの復旧・復興を進めるため、19日に東京都内で「日ウクライナ経済復興推進会議」を開く。 

 

【地図で見る】ウクライナ戦況マップ 

 

 欧米に「支援疲れ」が広がる中でも寄り添う姿勢を明確にする狙いがある。日本企業の投資を促すため、ウクライナへの渡航制限を一部緩和する案が浮上してきた。 

 

 会議には岸田文雄首相、上川陽子外相、ウクライナのシュミハリ首相のほか、両国の企業関係者ら約300人が出席を予定。ゼレンスキー大統領もビデオメッセージを寄せる。国際的な機運を高めるため、日本以外の先進7カ国(G7)と周辺国ポーランドの駐日大使に参加を呼び掛けている。会場にはブースを設け、個別に協議できるようにする。 

 

 壊れた橋や道路の整備、がれきや地雷の処理、農業技術や遠隔医療の指導など20以上の協力文書への署名を目指す。欧米と異なり軍事分野の支援に制約がある日本は、非軍事分野で復旧・復興支援に取り組む意向だ。 

 

 外務省幹部は「ウクライナは農業大国であり、工業地帯もある。IT技術を持つ国民も多い。日本の優良投資先になる」と説明する。日本の厳しい財政事情を理由にウクライナ支援の積み増しを「ばらまき」と疑問視する向きが自民党にあることを意識し、ビジネス面の利点を強調している。 

 

 昨年9月に当時の林芳正外相がウクライナを訪れた際には、楽天グループの三木谷浩史会長兼社長ら企業関係者が同行した。上川氏も今年1月、現地でニーズの把握に努めた。 

 

 戦時下のウクライナには外務省が危険情報で最高レベルの「退避勧告」を出しており、民間人の渡航は難しい。経済界は復旧・復興目的のケースについて制限の緩和を求めており、政府内にも積極論がある。韓国は政府が認めた経済ミッションにはウクライナ入りを認めているという。 

 

 ただ、ロシアの攻撃による死傷者は全土で発生しており、「邦人の安全に関わる」(政府関係者)として慎重な意見もある。上川氏は9日の衆院予算委員会で「(ウクライナ復興は)官民連携の取り組みであり、最善の環境整備に当たっていく」と述べるにとどめた。  

 

 

 
 

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