( 139516 )  2024/02/15 16:00:11  
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自民党の参院議員である今井絵理子が、フランス研修問題とTikTokの手話動画において2度炎上したことが報じられた。

研修については外交に関する反論が尊大とされ、手話動画には嫌みや誹謗中傷のコメントが殺到した。

今井は批判に対して反論を展開しているが、そのワードチョイスや対応が未熟との指摘がある。

(要約)

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今井絵理子参院議員(C)日刊ゲンダイ 

 

【芸能界ネット炎上事件簿 2023-2024年】#6 

 

 自民党女性局のフランス研修問題では、参加していた今井絵理子も2度炎上した。最初は繰り返される「税金の無駄遣い」「研修ではなく観光」といった批判に対し、「外交の失敗は一国を滅ぼす」「外交も人間関係の構築から始まる」から「度々、他国の人々と交流のためにその地を訪れる」のだと反論したことからだ。 

 

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 自身に寄せられた誹謗中傷のスクリーンショットとともに、「このような言葉を発する方々のことも心配」とも添えていた。 

 

 今井は参院で国際経済・外交に関する調査会の委員を務めていたため、炎上や誹謗中傷はよほど心外だったのか。実際、自民党女性局のホームページを見れば、研修や交流を行っている様子は確認できる。ちゃんと報告用の画像が何枚も掲載してあり、エッフェル姉さんやグルメ満喫議員とて、こちらを投稿していれば最初から炎上もしなかったはずだ。 

 

 今井の反論は尊大、不遜に映ったのか、「議会ではだんまり」「成果を聞いたことがない」などと速攻で反撃を食らう。頭ごなしに、「私の外交なしでは国が滅ぶよ」と大きく出られてしまうと、カチンときて「エビデンスは?」と昨今はやりの話法で問い詰めたくなるのも無理はない。 

 

 外交が表よりも裏が重要で、その遂行も表沙汰にできるのも時間がかかるのは、国民とて多くはわかっている。教えてやると言わんばかりのワードチョイスでは生意気に見えるばかりで、伝わるものも伝わらない。言葉で構成される法律に携わる議員だからこそ、ワードチョイスには一層慎重であるべきなのだが、そこは2期目でも未熟ということか。 

 

■TikTokのショート動画へ飛び火 

 

 2度目は、「日常で使える手話」と題したTikTokのショート動画へ飛び火したかたち。普段の生活のなかで利用できる手話の基本を2023年7月からシリーズで実演しているのだが、それまでほとんどなかったコメントがいきなり殺到したのだ。 

 

「写真撮ってください」に「撮ったじゃんエッフェル塔で」、「いくらですか」に「パリ旅行いくらですか」と、全ての動画に嫌みな反応がズラリと並んだ。ルッキズムなど明らかな罵詈雑言も散見され、それらをかき消そうとしてか擁護のコメントも時を同じくして書き込まれ、そこへまた反論があってと、ちょっとしたカオスである。 

 

 弱者に寄り添おうとする投稿に、嫌みどころか誹謗中傷とは、いくらなんでもやり過ぎだ。言論の自由をはき違えていると、立法で規制されて不自由になるのが関の山と、そろそろ身に染みてもよさそうなものだが。議員が相手ならなおさらのことである。 (つづく) 

 

(井上トシユキ/ITジャーナリスト) 

 

 

 
 

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