自民党は派閥の裏金事件を受け、党本部として中堅・若手議員教育を強化する方針を固めた。

派閥解散を進める4派に代わって、政策講義を定例開催する「中央政治大学院」を党内に設立し、議員教育活動を展開する予定。

麻生派や茂木派は政策集団として活動を維持する方針だが、派閥解消に伴う課題もある。

党首の指示の下、党の機能・組織統治強化に向けた作業部会が中堅若手教育を優先することを決定。

政策講義では国家観や歴史観を学び、政治家としての基盤を築くことを目指す。

派閥のように定例的に開催し、今国会会期中に7回の開催を予定している。

（要約）

東京・永田町の自民党本部 

　自民党は派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、派閥に代わり党本部として中堅・若手議員教育を来月開始する方針を固めた。人材養成の党内組織「中央政治大学院」を強化し、政策講義を定例開催する。関係者が18日明らかにした。全6派閥のうち4派が解散方針を決めており、穴埋めを狙う。一方麻生派と茂木派は政策集団として集まりを維持する意向で、派閥解消を前提とする議員教育活動を党内に浸透させるのが課題となる。 

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　派閥は従来「金と人事」を軸に結束する半面、幹部やベテランが政治経験を後輩に伝授する役割もあったと言われる。解消が進めば「党が弱体化する」（重鎮）と懸念されていた。岸田文雄首相の指示を受けて党の機能・ガバナンス（組織統治）強化に向けて作業部会が議論を始めたが、中堅若手教育を先行させる。 

　新たな政策講義は「国家観、歴史観を学び、政治家としての土台をつくる」と目標を掲げた。選挙活動のノウハウも伝達する。派閥が毎週木曜に集まったように定例化し、6月までの今国会会期中に7回開催する。