( 141241 ) 2024/02/20 14:23:02 1 00 マツダが東京オートサロンで2.0Lエンジン搭載の「ロードスター」を発表したが、1.5Lモデルが最良だとしていた理由は何なのか疑問視されていた。 |
( 141243 ) 2024/02/20 14:23:02 0 00 マツダが突如発表した2.0Lエンジン搭載ソフトトップモデルの「ロードスター」、発売の可能性はあるのか?
最良のロードスターは1.5Lモデル――。
そう言い続けてきたマツダが、なぜ東京オートサロンの会場で2.0Lのソフトトップモデルをお披露目したのか?
【写真で見る】東京オートサロン2024で見たマツダのロードスター。2.0Lモデル発表の真相
1月12日から14日まで、幕張メッセを会場に開催された東京オートサロン2024。ひと昔前までは改造車の祭典というアンダーグラウンドなイメージのあったオートサロンも、今では自動車メーカーも多く参加する一大モーターショーとなっている。
そんな今年のオートサロンには、トヨタの改良型「GRヤリス」やホンダの「シビックRS」など、事前情報にはなかったサプライズなモデルの発表も話題を集めたが、その中でもひと際話題を集めたのがマツダブースでお披露目された「MAZDA SPIRIT RACING RS concept」と名付けられた1台の「ロードスター」だろう。
■MAZDA SPIRIT RACINGブランド第1弾モデル
街中からサーキットまで楽しく走れるクルマを目指して開発中のMAZDA SPIRIT RACINGブランドが手掛けるスペシャルモデルの第1弾コンセプトカーとアナウンスされたこのモデルは、一目でわかる低い車高とエアロパーツ、そして純正よりワンサイズ太いタイヤと軽量ホイールを装着したチューニングモデルで、スーパー耐久に参戦することで培った知見を投入していると言われている。
また、インテリアもフルバケットシートや4点式シートベルトなどが備わり、ダッシュボードやセンターコンソールにはアルカンターラ調の表皮が貼り込まれるなど、質感も大きく向上しているのも特徴だ。
そして、なにより通常モデルと大きく異なるのが、フロントフード下に搭載されるエンジンで、日本国内向けのソフトトップモデルにはラインナップされていない、1997ccの排気量を持つものが搭載されているというのだ。
ソフトトップモデルに2.0Lエンジンの組み合わせは、デビュー当初から海外仕様で一部存在しており、国内外で導入を求める声も決して少なくなかったのだが、マツダはその声に対して「ロードスター(ソフトトップモデル)には1.5Lエンジンがベストバランスで、人馬一体の走りが楽しめる最高の組み合わせ」と、ことあるごとに回答し、日本への2.0Lソフトトップモデルの導入を否定し続けてきた。
しかし、来年で現行型ロードスター生誕10周年を迎えるこのタイミングで、否定し続けてきた2.0Lのソフトトップモデルを発表したマツダ。果たしてどういう意図があるのか、1.5Lモデルがベストというのは過去の話になってしまったのか、話を聞いてみた。
■マツダが2.0Lエンジン搭載モデルを展示した理由
このコンセプトカーについて、マツダはソフトトップ×1.5Lエンジンの組み合わせがベストという考えを改めたのか、単刀直入に投げかけてみると、決してそんなことはなく、いまだにロードスターらしい走りを楽しむには1.5Lエンジンのソフトトップモデルが最良という考えは変わっていないという。
では、なぜここにきてソフトトップの2.0Lモデルを発表したのか。その理由として、このモデルはあくまで「MAZDA SPIRIT RACING」ブランドからリリースされる車両であることがキーワードになる。
MAZDA SPIRIT RACINGは、マツダのサブブランドとして今後育てていきたいとのことで、このブランドからリリースされるモデルはサーキット走行も視野に入れた「速さ」と「質感」にこだわる車両になるという。
街乗りやワインディングを楽しく走るには、ソフトトップの1.5Lという組み合わせがベストというマツダの考え方は変わらない。ただ、速さを求める場合は物足りなくなってしまうため、MAZDA SPIRIT RACINGのモデルのみ、2.0Lエンジンを搭載するという選択肢を選んだというのが、事の真相というわけだ。
ロードスターらしい人馬一体の走りを楽しむことができるカタログモデルは、引き続きソフトトップの1.5Lモデルが継続され、カタログモデルに2.0Lのソフトトップモデルが追加されることはないと話してくれた。
■モータースポーツを想定した特別なモデルだった
また、ロードスターには、2.0Lエンジンを搭載したRF(リトラクタブルハードトップモデル)というモデルがある。しかし、今回登場したMAZDA SPIRIT RACING RS conceptは、同様の2.0Lエンジンではあるが、ただ単にRFに搭載されているエンジンをソフトトップに搭載しただけではなく、より高出力化を狙っているという。さらに、レースシーンで培われた技術も惜しみなく投入し、パワーアップすることできびしくなるトランスミッションや駆動系にも手を加えることも当然検討していると語られた。
また、オートサロンに展示されたコンセプトモデルは、内装にも手が加えられてアピアランスにも磨きがかけられていた。ただし、マツダにはあくまでロードスターはモータースポーツのグラスルーツ的な存在にしたいという想いがあるため、展示車両のように内外装まですべてがスペシャルな仕立てになっているモデルだけでなく、走りの部分のみを重点的に手を入れたベース車のような仕様も想定しているようだ。
今回展示された車両はあくまでコンセプトモデルであり、発売までにはオートサロンなどに足を運んだユーザーの意見も積極的に採り入れ、多くのユーザーが納得できる車両に仕上げていきたいということなので、今後の動向に注目したい。
小鮒 康一 :フリー(ライ)ター
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