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名古屋市が芸術祭「あいちトリエンナーレ」の負担金支払いを拒否し、裁判で敗訴した件について、最高裁が名古屋市の上告を退ける決定を下し、敗訴が確定した。

2019年の芸術祭で展示された作品について、名古屋市が「ハラスメント」と主張していたが、1審と2審は芸術活動の多様性を認める判断を下していた。

(要約)

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芸術祭「あいちトリエンナーレ」の負担金支払いを一部拒否した名古屋市が、裁判で支払いを命じられたことを不服として行った上告について、最高裁は退ける決定を出しました。名古屋市の敗訴が確定しました。 

 

確定した判決によりますと、愛知県の大村秀章知事が実行委員会の会長を務めた2019年の芸術祭「あいちトリエンナーレ」では、企画の1つ「表現の不自由展・その後」で、いわゆる従軍慰安婦像のレプリカや、昭和天皇の写真を用いた版画を焼却する内容を含んだ映像作品などが出品されました。 

 

開幕後、芸術祭には抗議が殺到し、名古屋市の河村たかし市長も「公共の場所にふさわしくない」「日本国民・社会公衆の多くに著しい侮辱感・嫌悪感を与える」などと抗議していました。 

 

翌2020年、名古屋市は「負担金の交付決定後、事情の変更により特別な事情が生じた」として、未払いだった負担金3380万円あまりの支払いを拒否。 

 

これに対し実行委員会は支払いを求め名古屋市を提訴していました。 

 

裁判で名古屋市は展示作品が「ハラスメントに当たる」などと主張していましたが、1審の名古屋地裁は、「芸術活動は多様な解釈が可能である上、ときには斬新な手法を用いることから、鑑賞者に不快感や嫌悪感を生じさせる場合があるのもある程度やむを得ない」「いわゆるハラスメントなどとしてその芸術活動を違法であると軽々しく断言できるものでもない」と指摘。 

 

名古屋市に支払いを命じ、2審の名古屋高裁もこの判決を支持していました。 

 

名古屋市が不服として最高裁に上告していましたが、最高裁は6日付けで退ける決定を出し名古屋市の敗訴が確定しました。 

 

TBSテレビ 

 

 

 
 

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