( 147591 )  2024/03/10 12:13:32  
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ジブリパークの新エリア「魔女の谷」がオープンし、ジブリファンの期待が高まる一方、チケット料金の見直しによって家族での訪問が難しくなる声もあがっている。

新エリアには、魔女の宅急便やハウルの動く城などの建物や乗り物が整備され、内覧会に参加した人たちは楽しんでいる様子。

新しいチケット体系では種類が3つあり、料金が高いとの意見もある。

(要約)

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内覧会が行われたジブリパーク新エリア「魔女の谷」の映画「魔女の宅急便」に登場する主人公キキが暮らすグーチョキパン屋=愛知県長久手市で2024年2月28日、兵藤公治撮影 

 

 スタジオジブリ作品の世界観を表現した「ジブリパーク」(愛知県長久手市)に16日、新エリア「魔女の谷」がオープンする。これで五つのエリアがすべてそろい、ジブリファンの期待は高まる。一方で、チケット体系の見直しによって「ディズニーランド並みのお金がかかる」「家族で出かけるのは尻込みする」との声も聞こえる。 

 

【キキが暮らす屋根裏部屋を写真で】ジブリパーク「魔女の谷」 

 

 魔女の谷には、映画「魔女の宅急便」や「ハウルの動く城」で描かれた建物をはじめ、メリーゴーラウンドなどパーク初となる乗り物も整備された。6日と10日に一般向けの内覧会があり、抽選で選ばれた計1万1000人が一足先に楽しんだ。 

 

 愛知県岡崎市の女性(31)は「足を踏み入れた途端、ジブリの世界観に入り込むことができた。魔女の宅急便に出てくる建物そのものでかわいかった」と感動した様子。名古屋市の女性(35)は「子ども目線のものが多く、5歳の息子も楽しんでいた」と話した。 

 

 全面開業に伴いジブリパークは、チケットの種類や料金を一新する。新チケットは3種類で、「大さんぽ券」は全5エリアに入場可能。「大さんぽ券プレミアム」のみ、「サツキとメイの家」などすべての建物を楽しめる。「さんぽ券」は「ジブリの大倉庫」を除く4エリアに入場できる。 

 

 2022年11月の第1期開園時は、三つのエリアごとに料金が設定された。愛知県の公園事業であり「他の大型施設と比べてリーズナブルな価格」(大村秀章知事)も売りの一つだった。 

 

 新たなチケット体系について、内覧会に来ていた愛知県春日井市の女性(37)は「乗り物は別料金だし、ちょっと高すぎるかな」。 

 

 小学生と高校生の3人の子がいる岐阜県大野町の母親(45)も「チケットごとに楽しめる内容の格差が大きい。子どもたちは行きたいと言っているけれど、家族みんなでとなると、二の足を踏んでしまう価格ですね」と苦笑いだった。 

 

 例えば、小学生の子ども2人と両親の4人家族が「プレミアム」で休日に来園した場合、チケットのみで計2万3400円かかる。 

 

 さらに、別途料金がかかる「五平餅炭火焼体験(1200円)」、「メリーゴーラウンド(大人1000円、子ども500円)」、「フライングマシン(500円)」を家族ですべて体験した場合、チケット代と合わせて計3万3200円になる。 

 

 同じく家族4人で東京ディズニーリゾートを訪れた場合、最も料金が高い日程での1日券(大人1万900円、小学生5600円)は計3万3000円となり、その金額はほとんど変わらない。 

 

 一方でこんな声も。名古屋市に住むジブリファンの女性(32)は「ジブリが大好きで、その世界観を味わえる場所。どんな価格でも納得できる」と言う。 

 

 ただ、以前のようなエリアごとのチケット販売も希望する。「のんびり、じっくりと、楽しむには、とても1日じゃ回り切れないですよ」【加藤沙波、酒井志帆】 

 

 

 
 

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