( 148352 )  2024/03/12 13:20:12  
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自民党の若手議員らが行った懇親会で下着の衣装の女性ダンサーに千円札を口移しで渡すなどの不適切な行為が問題視されている。

懇親会の企画者である自民党・和歌山県議が離党し、懇親会に出席した国会議員も役職を辞任している。

会場に出席した目撃者やコメンテーターからは、この行為に対して批判や緊張感の欠如、自民党内の問題の深刻さなどが指摘されている。

(要約)

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“下着のような衣装の女性ダンサーに、千円札を口移しで渡す”など、自民党若手議員らの懇親会で、不適切な行為があったとされる問題。懇親会を企画し、「多様性をテーマに掲げた」と説明した自民党・和歌山県議が離党しました。街からは呆れたという声も… 

 

【写真を見る】千円札を口移し…「テーマは多様性」自民党の若手議員懇親会で“不適切行為” 取材に会合出席者が証言 企画の和歌山県議は離党【news23】 

 

■「多様性・ダイバーシティ」がテーマのパーティー なぜ過激に? 

 

大学生「Xで画像は見たことある」 

大学生「やばいっていうか、なんか気持ち悪いなって思いました」 

会社員(23)「昭和とかは、こういうの多いんじゃないかな、というイメージです」 

 

街の人が苦笑いするのは、2023年11月に自民党青年局が行った懇親会。下着のような衣装のダンサーが男性にしなだれかかっているのがわかります。取材に応じた出席者は… 

 

懇親会に出席した地方議員 

「性的な印象を与えるもの、コンパニオンのような接待とみられるものを行ったのが不適切だし、盛り上げるということをはき違えたのだと思う」 

 

懇親会が開かれたのは、和歌山市内のホテル。自民党の若手国会議員含む約40人が出席する中、冒頭で5人のダンサーが登場。このときはへそ出しやホットパンツなどの衣装だったそうです。 

 

懇親会を企画した自民党和歌山県連の川端県議は、ダンサーを呼んだ経緯について… 

 

自民党和歌山県連 川端哲哉 県議 

「和歌山県連主管で段取りする中で、一つのテーマを掲げたさせていただきました。報道されているとおり、それは『多様性・ダイバーシティ』ということでございました。ほかの選択肢もあったわけですが、最終的に今回のダンサーを選択をさせていただいて、そして私の方から提案させていただいた」 

 

――ダンサーと多様性というのが関連性がいまいち想像つかないが? 

「いろいろな生き方・暮らし方、いろいろな仕事が多様性に含まれていると私は理解しております」 

 

■チップの口移しは「想定を超えた不適切な状況」 

 

問題は懇親会の終盤、ダンサーたちが再登場したときです。 

 

懇親会に出席した地方議員 

「衣装が1回目よりも露出が多くなっていて、水着のようなものになっていた」 

 

 

二度目のパフォーマンス中にダンサーたちは、テーブルまでやってきたといいます。 

 

懇親会に出席した地方議員 

「かなり酒の入っているテーブルでは、チップを(衣装に)はさんだり、口移しのような光景が起こるようになった」 

 

さらに、折りたたんだ千円札を口移しで渡す行為もあったといいます。 

 

――川畑さん自身はボディータッチなどを全く見ていないのでしょうか? 

川端哲哉 県議 

「ボディータッチは記憶にないです」 

 

――紙幣の口移しは記憶にあるということでしょうか? 

「一部あります。最初から最後まで見ていたわけではありませんが、ぱっと振り返ったときに、そういうシーンになっていた、というのを見た記憶はございます」 

 

――そのとき何か思われませんでしたか? 

「……」 

 

――「不適切だな」とか「まずい状況」だと、現場ではそういう意識なかったのでしょうか? 

「私の想定を超えたですね、不適切な状況になっている、というふうに認識をいたしました」 

 

川畑県議は、今日付けで離党届を提出。懇親会に出席していた国会議員の藤原青年局長と中曽根局長代理が、「止めることができなかった」などとして役職を辞任しています。 

 

――口移しをした本人も処分や責任をとる必要があるのか? 

自民党和歌山県連 湯峯理之 事務局長 

「我々としても、その人を突き詰めて『なんでこんなことしたんだ、どうしてだ』と言いたいこともありますけれど、まず我々は反省して、次の段階に進みたいと思っておりますので、ある程度、チップを(口移しで)渡したのはだれか、今のところは追及はそれほどしておりません、探しておりません」 

 

■過激パーティーは“緊張感の無さ”と“驕り”の表れか 

 

ニキマンス塚本ニキさん: 

率直に言っていいですか。恥ずかしいなとか、情けないな、ふざけてるな、と率直に思います。もう「あきれて物が言えない」ってこういうときに言うんだな、と思いました。 

 

だれか「これヤバいですよ」と現場や当日の前準備で言える人いなかったのかな、と思うのもありますし、「『多様性・ダイバーシティ』のテーマを持ってダンサーを招いた」と。私は多様性の専門家でも権威でもないですが、「どこに多様性やダイバーシティの要素があったんだろう」というのも突っ込みたいな、という気持ちですね。 

 

 

小川彩佳キャスター: 

この場に女性議員が1人でも多くいたら、また変わっていたのかなと思うと、“多様性の大切さ”というのを逆説的に感じますね。 

 

ニキマンス塚本ニキさん: 

“発言権を持った”女性がそこにいたのか、という。別に女性じゃなくても、発言権を持った人が、「これはおかしいじゃないですか」と言えなかったのか。 

 

もちろん、プライベートでやるには全く問題ないとは一応、思うんですけれど。海外で「ラップダンス」といって膝の上でダンスをさせてもらうとか、口で金を口移すとか、完全にストリップバーのような醜態だな、と思いました。 

 

藤森祥平キャスター: 

今回のパーティーは2023年11月に開催されました。当時から自民党で不祥事が続いていて、2023年7月には自民党女性局のフランス研修でエッフェル塔の前で記念撮影をしたことが「旅行気分だ」など批判を浴びていました。 

 

今回、緊張感も危機感も想像力も欠けていて、これは「公費を使ってない」というのも、にわかに信じられなくなってきましたね。 

 

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん: 

その辺の言い訳がどうなってるのか、これから解明されるのでしょうが、私は40年ほど自民党を取材してきてますが、昔の自民党はもう少し真面目だった気がしますね。 

 

裏金問題が「金銭的な腐敗・構造腐敗」だとすると、今回の問題は「自民党政治家の精神の退廃」という気がしますね。やはり緊張感がない、特に和歌山県というのは二階さんや世耕さんがいて、保守王国で、「自分たちが多少のことやっても大丈夫なんだ」という明らかに驕りというか緊張感のなさが、こういうところに表れた、ということは明らかだと思いますね。 

 

小川キャスター: 

自民党で問題が次から次へと出てきていますが、これは今後にどう影響していくんでしょうか? 

 

星浩さん: 

岸田総理は側近によると、「何をやってるんだ」と頭にきていたそうですが、考えてみると岸田さん自身も、この裏金問題を含め党内に抵抗があっても「真相を解明する」とか「党内の緊張があっても、そこを突き進んでいく」ということがなかったことが、ここに来て全体の緩みに繋がっていると思います。 

 

今回の問題は、意外と厳しい状況をもたらすので、4月の補欠選挙や岸田総理の解散戦略にも影を落とすと思いますね。 

 

■女性ダンサーにチップ“口移し” 一番の問題は?「みんなの声」は 

 

NEWS DIGアプリでは『自民党青年局の不祥事』などについて「みんなの声」を募集しました。 

 

Q.自民・青年局幹部が出席した会合 一番の問題は? 

 

「ダンサーの体を触るなどした」…30.2% 

「議員が止めなかったこと」…33.8% 

「『ダイバーシティがテーマ』と釈明」…31.4% 

「問題はない」…1.7% 

「その他・わからない」…2.9% 

 

※統計学的手法に基づく世論調査ではありません 

※3月11日午後11時08分時点 

※動画内で紹介したアンケートは12日午前8時で終了しました。 

 

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