( 148687 ) 2024/03/13 13:19:52 1 00 岐阜市で、父親が「登らなくてもポイントがもらえないか」と考え、虚偽の位置情報を入力してスマートフォンアプリを利用しポイントをだまし取った事件があった。 |
( 148689 ) 2024/03/13 13:19:52 0 00 「登らなくてもポイントがもらえないか」と父親が考えた岐阜城(岐阜市で)
虚偽の位置情報をスマートフォン用アプリに入力してポイントをだまし取ったとして、電子計算機使用詐欺罪に問われた岐阜市の無職男(61)と、その息子で元JR東海社員の男(31)に対し、岐阜地裁は12日、いずれも懲役1年6月、執行猶予3年(求刑・懲役1年6月)の判決を言い渡した。2か月間続く予定だったスタンプラリーが、2人の不正によってわずか2週間で打ち切りを余儀なくされた事件。判決は、「社会に与えた影響は大きく、軽視できない」と批判した。
判決などによると、2人が悪用したのは、県内の観光事業活性化のために昨年7月に行われた、飛騨エリア限定の「道の駅スタンプラリー」。スマートフォン用のアプリでスタンプを集めると、1人最高1000円分の電子観光クーポン「ぎふ旅コイン」がもらえるイベントだったが、2人は実際には道の駅を訪れていないのに、位置情報を偽装するな どして計17万9000円分を不正に取得した。 「家族に何か買ってあげたかった」。公判で検察側は、父親の供述などから、2人が不正に走った経緯を明らかにした。 「白血病を患っていた」という父親。以前、岐阜城(岐阜市)に登るスタンプラリーに参加しようとしたが、「登らなくてもポイントがもらえる方法はないか」と考え、「位置情報を偽装するソフトを知らないか」と息子に尋ねたという。 「父が喜んでくれるなら」。ソフトを教えた時の心境について、息子は被告人質問で淡々と語った。実際に不正にポイントが獲得できたと聞いた際は「悪い意識はなかった」と述べた。取得したポイントは家族での外食や、日用品の購入にあてていたという。 互いに家族を思いながらも、その思いがゆがみ、不正に走った親子。被害額を弁償したが、息子は事件後、勤務先も懲戒解雇となった。父親は、「大ごとになってしまい反省するばかり。二度と不正はしたくないし、妻も息子も幸せにしてあげたい」と涙ながらに語り、法廷には家族のすすり泣きが響き渡った。
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