( 149929 ) 2024/03/17 00:22:19 0 00 北陸新幹線が16日、金沢―敦賀間で延伸開業した。東京都から福井県までが新幹線で結ばれることとなり、経済効果に大きな期待が寄せられている。日本政策投資銀行は福井県に年間309億円、石川県に同279億円の計588億円の経済波及効果があると試算。大都市圏からの人流を途絶えさせないため、現地の交通網や宿泊施設などの適切な整備が行えるかが今後の課題となる。
延伸により、東京―敦賀間の移動は特急などを使った同じルートでの移動と比べ約50分短縮され料金も安くなり、沿線をビジネスや観光目的で訪れる人が増えることが予想される。
実際に金沢市は平成27年3月に長野―金沢間が延伸開業して以降、観光での誘客はもちろん企業誘致でも一定の成功を収め、金沢駅周辺の地価が延伸前の約2倍となるなど好景気に沸いており、福井県内でも同様の効果が期待される。
今回は政府の北陸応援割や、鉄道各社や旅行会社などが打ち出す割引キャンペーンも追い風となる。実際の経済効果は政投銀の試算から上積みされることが濃厚だ。
一方、今後の課題は、延伸や各種キャンペーンによる「特需」後の活力維持だ。計画されている敦賀-新大阪間の延伸が実現すれば人流のさらなる増加も予想される。新幹線駅から先の交通網の強化に加え、飲食店や宿泊施設、観光体験の充実などが不可欠となる。
福井県の杉本達治知事は2月の記者会見で「新幹線が来たら終わりではなく、福井ブームというものをつくっていくことが大事だと思っている」と力を込めた。
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