( 151033 )  2024/03/20 13:36:45  
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自民党の青年局による"破廉恥ダンス懇親会"の問題で、藤原崇・青年局長と中曽根康隆・青年局長代理が辞任したが、もう一人重要な人物が関与していたが報道されなかった。

その人物は中央常任委員会議長の細田善則・埼玉県議で、会議に出席していた。

細田氏は責任を問われておらず、自らの回答を拒否しており注目を集めている。

(要約)

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そろって辞任(藤原崇氏=左(自民党HPより)と中曽根康隆氏) 

 

 自民党青年局による“破廉恥ダンス懇親会”騒動の鎮火に岸田政権が苦慮しているという。会に参加した藤原崇・青年局長と中曽根康隆・青年局長代理を辞任させることで、一度は収束を試みたが、批判の声は広がるばかり。実は今回の問題では「もう一人、重要なキーパーソンがいる」というのだが、報道では一切スルーされてきた。その理由は何か。 

 

自民“地方議員トップ”が会議に参加していた「証拠写真」と藤原崇・前青年局長との“蜜月”ショット 

 

 *** 

 

 問題の懇親会は昨年11月18日、和歌山市内のホテルで開かれた「青年局近畿ブロック会議」の終了後に始まった。参加者は自民党青年局所属の国会議員や近畿地方の若手地方議員など40人近くにのぼったという。 

 

「会が始まると、肌を大きく露出させた“下着”と見紛う衣装姿の女性ダンサー約5名が登場。参加者へのボディタッチなどもある過激な演出で、ハメを外した議員のなかにはダンサーのお尻を触ったり、口移しでチップを渡す者まで現れました。当初、自民党側は藤原・中曽根両氏の辞任で幕引きを図るつもりでしたが、あまりの下品な内容に批判がやまず、目論見が外れた格好です。官邸側の人間に取材しても、焦点となっている懇親会の模様をおさめた動画を確認した者すらおらず、“政権として危機管理能力を喪失している”との声が自民党内からも上がっています」(全国紙政治部記者) 

 

 懇親会の主催は和歌山県連で、破廉恥ショーを企画した県連青年局長の川畑哲哉・和歌山県議は責任を取って離党。ちなみに会のテーマを「多様性(ダイバーシティ)」だったと釈明したのが川畑氏で、火に油を注ぐ結果になったのは周知の通りだ。 

 

 実は早々に辞任を表明した藤原氏や中曽根氏と「同格のポジションにいる人物」も懇親会に参加していたというが、なぜかその自民党議員について言及するメディアはなかった。 

 

 自民党関係者が語る。 

 

「舞台となった会議は全国の各ブロックで毎年行われ、会議の主要テーマは地方議員から活動報告を聞き、地方の情勢を把握することです。つまり会議の“主役”は担当ブロックの各地方議員であり、そのブロック会議に呼ばれる自民の若手地方議員のトップに立つのが、全国11ブロックの幹事都道府県支部連合会青年局で構成される中央常任委員会の議長です。現在は細田善則・埼玉県議(41)が就いており、細田議長も懇親会に出席していたと聞いています」 

 

 細田氏は埼玉県戸田市出身で、2015年の県議選で自民党から出馬して初当選。以降、戸田支部長や埼玉県連青年局長などを経て、昨年10月に中央常任委員会議長に就任した。 

 

「青年局組織のなかで、細田氏は国会議員の青年局局長と“同格”の扱いを受け、党本部での発言力も局長と“同等”と見なされています。そのため地方で開催されるブロック会議後の懇親会には、党本部から来る国会議員だけでなく、地方議員トップの常任委員会議長をもてなす意味合いもあったとされる。また離党を表明した和歌山県議の川畑氏についても『監督責任は一義的には議長の細田氏にあったはず』との声が党内でくすぶっています」(同) 

 

 

 それにもかかわらず、これまで細田氏の責任を問う声が表立って上がらなかった理由について、埼玉県議会関係者がこう話す。 

 

「そもそも外部の人間で常任委員会議長の権限や地位について正確に理解している者は少なく、また自民党内でも青年局に所属した経験のある議員でなければよく分かっていないのが実情です。それをいいことに、細田氏はこれまでダンマリを決め込でいたばかりか、地元・戸田の関係者には“私は懇親会など知らない”と吹聴していたとの話も聞いている。騒動の発覚直後には議会にも姿を見せなくなり、県議の間からは“逃げ回っているのでは?”といった声も漏れました」 

 

 細田氏は今回の会議出席に際し、「埼玉県連から交通費や宿泊費、さらに日当まで支給」(同)されていたため、県議会でも説明を求める声が一部で上がっているという。 

 

 細田氏に懇親会出席の有無や責任をどう感じているか、過激パーティーに対する見解などを問うたが、 

 

〈今般の近畿ブロック会議懇親会に関する事案については、自民党青年局3月11日付「青年局ブロック会議をめぐる事案について」の記載の通りです〉 

 

 と文書で短く返答してきたのみで、自らの言葉での回答を拒否した。ちなみに細田氏が「参照」を促したのは、 

 

〈懇親会において、会の趣旨にそぐわない極めて不適切な内容の余興が開催県連青年局により企画され、実施されましたことは誠に遺憾であり、深くお詫び申し上げます〉 

 

 と“全面謝罪”する内容の青年局の談話(11日付)を指す。 

 

 問題の発覚以降、「唯一、責任を取っていないトップ」と指摘される細田氏の今後の言動に注目が集まる。 

 

デイリー新潮編集部 

 

新潮社 

 

 

 
 

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