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自民党の参院議員である長谷川岳氏が、歌手の吉幾三にパワハラ疑惑が報じられたことを受け、自身のブログで表現方法を改める旨を述べたが、周囲は今も彼の言動に不安を抱いている。

札幌市役所の管理職が長谷川氏に挨拶するために上京するなど、彼の振る舞いに関する報道が続いている。

部署内では残業が常態化し、長谷川氏の横柄な態度により職員が追い詰められていると証言されており、辞めた職員もいるという。

市役所の職員たちは長谷川氏の機嫌を損ねず、業務を円滑に進めるためにも上京するなどの対応を取っているが、問題は解決が難しい状況のままである。

(要約)

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HGこと長谷川岳氏 

 

歌手の吉幾三が今月19日に航空機内での態度が非常に横柄だったとYoutubeで告発したことが発端となり、パワハラ疑惑報道が相次いでいた自民党の長谷川岳参院議員。これを受けて3月28日、自身のブログに「私の表現方法をめぐる報道がなされ、不徳の致すところだ」「私の表現方法が時代にそぐわないものであることを痛感した。以後、時代に即した表現方法に変えていく」と綴ったが、周囲は今も長谷川氏の言動に怯えている。 

 

〈画像〉吉幾三の“暴露”後、2400字にも及ぶ反論を投稿したHGこと長谷川岳氏 

 

「失礼しますっ」 

 

参議院議員会館の長谷川議員の事務室前に緊張した面持ちで並んでいたスーツ姿の4名の男性は勢いよく頭を下げ入室していった。文春オンラインにて“パワハラ音声”の速報記事が報じられた翌日のことである。政治部記者が語る。 

 

「報告のために参議員会館を訪れる、通称『HG(長谷川岳)参り』の行列は政治部記者の間では有名ですね。以前から先生から呼び出しを受けて職員室に恐る恐る入る生徒のように、大の大人が萎縮して入室していくので異様な光景だと言われていました。 

 

一般的に議員を訪問する人は、陳情を聞いてもらいに来ることがほとんどなので自分から望んで会いにきます。しかし、HGの部屋前には明らかに嫌々来ている様子の人がいつも並んでいました。まさかパワハラ疑惑報道が相次いでいる最中にもHG参りが敢行されるとは思いませんでしたね」 

 

この日は札幌市役所の管理職が長谷川議員に挨拶をするためにだけに北海道から上京してきたという。15分ほどで長谷川議員の部屋からほっとした様子でゾロゾロとスーツ姿の男性たちが退室してきた。札幌市役所の職員が溜息をもらす。 

 

「4月1日の人事異動にともない町田隆敏副市長をはじめ、まちづくり政策局長や納事業担当部長、広報担当部長など全員で10名以上が上京しています。とってつけたような仕事を他にも作っていますが、実際は長谷川議員に挨拶するためだけに東京に行っていて、そんなことに税金を使うのかと呆れてしまいます。 

 

長谷川議員を『HG』という隠語で呼ぶのは札幌市役所の人間だけではありません。彼は誰にでも平等に横柄な態度で接するので、北海道銀行や北海道電力などの地元の有力企業の人なども陰でこう呼んで揶揄しています」 

 

長谷川議員の肝いりであるGX担当部署などでは残業時間が月に100時間を超えるほか、長谷川議員から、机を叩いて「うるさいっ」などと声を荒げて叱責されるなど、精神的に追い詰められている職員が少なくないという。別の札幌市役所職員が証言する。 

 

「GX担当部署が発足したのは約1年前でしたが、HGは最初からとにかく横柄でした。党内で自分より立場が上の人間には丁寧に接するようですが、それ以外は初対面だろうが目上だろうが関係ありません。自分の物言いによって他人が不快になるなどとは考えられないタイプの人なのでしょう。 

 

GXプロジェクトの主力の職員でA氏という方がいたのですが、3月に突然『家庭の事情で』と道庁を退職しました。とても優秀な方で将来を期待されていた逸材です。彼はHGと関わることがもっとも多く、一番被害を受けていた方なのでパワハラに耐えられなくなって退職したのではと噂になっています」 

 

この職員はGX担当部署において長谷川議員のみが裁量権を持っているという構造に問題があると憂慮する。 

 

「話し方は常に高圧的なのですが、元衆議院議員の豊田真由子氏のようにわかりやすく『このハゲ―』みたいな言い方はしません。ただ、とにかく上からの強い口調で1時間近くこんこんと詰められるという感じです。そして、いくら懸命にやってもHGの思った通りにことが進まないと途端に不機嫌になります。 

 

資料を集めたら『足りない、やり直しだ』と言われ、事業の方向性に沿って動いても『スピード感が足りない』と言われます。もともと無茶なスケジュールで要求しているにも関わらずです。市役所の役職の方たちも部下を守るどころか、とにかくHGの機嫌を損ねないことに必死になっています」 

 

 

以前はHGから直接電話がかかってくるのは副市長や局長までだったそうだが、それが拡大していき、今では課長レベルでも直接電話がかかってくるという。 

 

「HGから『携帯番号を交換してくれ』と言われた人はその瞬間、青ざめていますよ。大事な会議中だろうが、彼の電話に出ないと不機嫌になるので、その電話をとるのが最優先になります。しかも勤務時間内にいつ電話がかかってくるのかわからないので皆、ビクビクしています。 

 

同様にHG参りに関しても、機嫌を損ねないために今は1週間に1度、参議員会館に進捗状況を報告しにいきます。定期報告に行かないと不機嫌になるので実質呼び出されているようなものなのですが、業務を円滑にするために忖度してわざわざ上京しています。 

 

4月1日付の人事ではひとりひとりの負担を少しでも減らすべくGX担当部署の人員が増員されますが、本当にそれで変わるのか不安は残ります」(前出・札幌市役所職員) 

 

27日、札幌市の秋元克広市長は定例記者会見で長谷川氏のパワハラについて記者に問われ、「かなりきつい調子で言われる方」「そういうふうに受け止める場合もあるかなと認識している」と語った。HGと職員たちの溝はなかなか埋まりそうにない。 

 

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班 

 

※「集英社オンライン」では、長谷川議員をはじめ国会議員や地方議員のトラブルについて、情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(Twitter)まで情報をお寄せ下さい。 

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