( 155161 )  2024/04/01 14:10:00  
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楽天グループは、上場子会社の楽天銀行を中心に金融事業を再編する方針を固めた。

再編の目的は金融事業の収益力を高めることで、楽天銀を中核に集約し、上場は維持する方針。

楽天グループの金融事業は収益力が高く、顧客数も多いが、メガバンクとの連携面では課題がある。

再編により経営効率化や迅速化を図る。

携帯事業の赤字が縮小している中、金融事業の再編で業績改善が期待されている。

(要約)

( 155163 )  2024/04/01 14:10:00  
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(写真:読売新聞) 

 

 楽天グループは、上場子会社の楽天銀行を中心に、傘下の金融事業を再編する方針を固めた。年内をめどに再編を完了したい考えで、楽天銀などと協議に入る。グループの稼ぎ頭となっている金融事業の収益力を高める狙いがある。 

 

【図】ひと目でわかる…楽天グループの主な事業 

 

 楽天Gの金融事業は、楽天銀のほか、楽天証券ホールディングス(HD)や楽天カード、スマートフォン決済の楽天ペイメント、生損保会社などで構成している。楽天銀は昨年4月、東京証券取引所プライム市場に上場し、楽天Gは楽天銀株の49%を保有する。 

 

 再編は、楽天銀を中核に集約する方向で、楽天銀の上場は維持する考えだ。再編の枠組みは、楽天銀との協議などを経て固める。検討していた楽天証券HDの上場は見送るとみられる。 

 

 楽天Gの金融事業は、2023年12月期の営業利益が1229億円で、祖業のインターネット関連事業(768億円)をしのぐ。楽天銀は国内のネット銀行首位の1400万超の口座を持つ。楽天証券の口座数は約1000万で、SBI証券と合わせ、ネット証券の「2強」と呼ばれる。ただ、顧客データの共有や顧客を互いに送り込む連携策では、メガバンクなどと比べて見劣りしていた。再編により経営効率化や迅速化を図る。 

 

 楽天Gは、携帯事業の苦境が続き、5期連続の最終赤字となっている。ただ、携帯事業の赤字は縮小しつつあり、金融事業の再編で業績改善に弾みをつけられるかが注目される。 

 

 

 
 

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